3
法界は、我々の住んでいる苦界=娑婆世界を大きく大きく包み込んでいる。包含包摂している。
4
ということは?
拡大鏡を使って見ると、法界の中に娑婆世界もあるということだ。
3
法界は、我々の住んでいる苦界=娑婆世界を大きく大きく包み込んでいる。包含包摂している。
4
ということは?
拡大鏡を使って見ると、法界の中に娑婆世界もあるということだ。
1
法界は、完全調和の、完全無欠の世界である。
それを「大円鏡智」というのだそうな。
2
禅宗のお坊さんが筆で大きな円を描く。
法界をよいしょっと一筆で描く。描かれた大円の向こう側に法界を置いて、悠然と眺めるのだ。
完全調和も完全無欠も、言葉ではあらわせないらしい。
僕の書いた詩 「今日のお昼の幸福」
1
我が家の昼はパンだった。
三種類のパンを三等分して食べた。
2
日の差し込むサニールームに腰掛けを三脚列べて、おいしいねおいしいねと言い合いながら、食べた。
3
茹でたカリフラワーとサニーレタスのサラダが添えてあった。
4
皮を剥いたグレープフルーツがガラスのお皿の中で冷えていた。箸に抓んでごくんをした。喉の経過駅で、デザートが汽笛を鳴らした。
5
他愛ないお喋りをしながら、みんなはときおり庭先に咲き出した赤い芍薬の花を眺めては、季節の花の美しさを褒め合った。
6
お昼は30分ほどで終わっただろうが、十郎老爺は、これを今日の幸福とした。
いつか、いい詩が一篇書けるようになりたいな。
ん。
書けたらいいな。
まだ書けていない。
そこへ行き着こうと目指しているだけ。
書いて消し書いて消ししているだけ。
眼が開けてこない。
ああ、どうしよう。
日が西に傾いているというのに。
7
地球全体もそうしています。地球の水は、液体に成って気体になって、ときどきは固体に成って、循環を繰り返して、地球全体をいつも新鮮で生き生きとさせています。
こうしてエネルギーがくまなくわたしたちの宇宙生命体を循環しているのですね。
こうしてわたしたちの生命エネルギーは、枯渇せず、不死不変の活動循環の法則を通しています。
☆
ペットボトルの水を飲みながらそういうことを考えました。十郎老人は感謝に行き着いています。
6
水の原子記号HとOがわたしに入ったり出ていったりしています。
で、わたしはいつも常に新鮮で生き生きしていられます。腐ったりしません。
わたしに水が流れているからです。滾々と潺潺と水が流れているからです。
5
水を通して、わたしと地球は一体なのですね。
わたしを拡大すると、だから、わたしは地球になります。
もっと大きくするとわたしは宇宙になります。
(そういうわたしでもあるのですよね)
4
これでわたしの渇きは癒されます。全身に潤いと張りが生まれます。
血液と共に体内の隅々にまで循環していって、細胞を潤して元気づけて、役目を済ましたら、腎臓がこれをおしっこにします。
そしてまたそれは巡り繞って、地球の奥底へ帰って行きます。
3
ということは?
はい、大いなる地球の、清らかな水を飲んでいることになります。
おごそかな地球内生命を飲んでいることになります。
お金は払っていません。請求もされません。どうぞどうぞになっています。
2
この水は我が家の井戸水です。ご先祖様が掘って下さった井戸です。
この水は地球の表面近くの、そのちょっとばかり奥底で、小川を造って流れている清らかな水です。