昨日の夜、暗くてよく見れなかった室戸岬の風景を堪能してから、国道55号線を北上しました。
室戸岬から30kmほどのところで、GPSを見ながら慎重に走ります。心の中でカウントダウンしながら、0になったところでBromptonを停止。記念すべき積算距離1,000km地点です。何の変哲もない道ですが、1,000と言う数字は、なんとなくうれしいものです。
安芸市からは自転車道を走りました。トンネルの様子からして、昔は電車が通っていたみたいです。
岡山の鷲羽山の風の道と同じ雰囲気で、走りやすい道です。
堀切川の川原では、河童が手を振っていました。
香南市で僕の愛読書の一つ、吉村 昭の「漂流」の主人公の無人島長平の像を見つけました。江戸時代に高知で難破して、1,000km近く離れた鳥島に流れ着き、12年後に新たに流れ着いた漂流者達と力をあわせて船を作って生還した人です。物語の主人公と出会えるのは、ちょっとした感動です。
人の多い都会に住んでいると、長平みたいに人のいない島で暮らしたくなります。でも、実際に住むと寂しいでしょうね。
桂浜の手前の高知竜馬空港で、着陸態勢に入った飛行機が見えました。運良く、飛行機とBromptonのツーショットを撮ることができました。
鬼のように高い浦戸大橋を渡って、坂本竜馬のいる桂浜に到着しました。
20年ほど前、初めて司馬遼太郎の「竜馬がゆく」を読んで感動し、友達と竜馬に会いにきたところです。
その時は、おみやげ物屋で記念に竜馬の写真を買おうと思ったのですが、数千円もしていました。
ふと見ると、2,000ピースの竜馬の写真のジグソーパズルが半分ぐらいの値段で売っていました。
僕はジグソーパズルは嫌いなのですが、値段に負けて買ってしまいました。
初めてのジグソーパズルが2,000ピース、しかもモノクロ写真ということで、完成まで2ヶ月位かかりました。
僕がジグソーパズルをしたのは、これが最初で最後です。
このジグソーパズルは長男の部屋に飾っています。
長男も中学生になったので、そろそろ「竜馬がゆく」を読ませたいと思っています。
今回は小さな竜馬の像と、竜馬の写真の入ったマグカップ、竜馬のイラストの入った焼酎、家族には「竜馬がゆく」という名前の栗饅頭を買いました。栗饅頭は家族に好評でした。20年前に比べると、お土産のバラエティが増えているように思います。
桂浜を過ぎると、雨が強くなってきました。四国に入ってこれで4回連続の雨です。雨に打ちひさがれながら横波黒潮ラインに差し掛かりました。
二日目で100km近くも走ったあとで、アップダウンのきつい道を走るのは地獄です。脚力もなくなり、昨日の南阿波サンラインのときと打ってかわって、上り坂ではずっとBromptonを押していました。
武市半平太の像を過ぎた下り坂でGPSを見たら、ステーからGPSがはずれてポンチョの上にのかっていました。ブラケットを止めているネジが緩んで外れたみたいです。もしポンチョを着ていなかったら、GPSは地面に叩きつけられてつぶれていたかもしれません。雨のおかげで助かりました。と、でも思っていないと、やりきれない雨です。
ようようの思いで多ノ郷駅にたどり着き、Bromptonを宅急便の営業所に預けました。
室戸岬の中岡慎太郎、安芸の岩崎弥太郎、桂浜の坂本竜馬、須崎の武市半平太と、高知は幕末の志士の像の多いところです。
12日目
走行距離 125.7km(GPS計測)
総走行距離 1,092.0km
出発時間 07:10 (室戸岬)
到着時間 17:20 (多ノ郷駅)
走行時間 10時間10分
平均速度 12.4km/h