ホテルの窓を開けると、空がどんよりと曇っていました。
天気予報では、昼から晴れるそうです。
東京では、震度5弱の地震があったそうですね。
朝食を摂って出発の準備をすませ、ホテルから外に出ると、本の少し雨が降っていました。
念のためにCバッグにレインカバーを被せ、国道207号線を走り始めました。
国道207号線は、すぐに1車線の車の通りの少ない道になりました。
アップダウンもきつくなく、走りやすい道です。
国道207号線を抜けて国道35号線に入ると、前回に島原半島を回るとき降りた、夜行バスの諫早ICバス停が見えました。
大村市に入ったところで、「いなほ焼き」というのを見つけました。
女子学生がおいしそうに食べていたので試しに買ってみました。
齧ってびっくり、てっきり餡子の入った回転焼きのようなものと想像していたのですが、ソース味のする具が入っています。
回転焼きの形をしたたこ焼きのような感じです。
期待を裏切られましたが、とっても美味しかったです。
長崎空港の渡る橋のたもとには、天正遣欧少年使節団の像がありました。
中浦ジュリアンたちは、ここからヨーロッパに渡ったそうです。
そろそろお昼というところで、国産コーヒー発祥の地がありました。
コーヒーピラフがおすすめだそうです。
コーヒーで味付けしたピラフの上にコーヒーのソースがかかったチキンが乗っています。
チキンはスプーンで切れるぐらいやわらかくて、ほのかにコーヒーの苦みがして、美味しゅうございました。
隣接したコーヒー園物産館の温室には、赤いコーヒーの実がなっていました。
僕も昔、自分でコーヒーの木を育てて、自家製コーヒーを飲もうと苗木を買ったことがあるのですが、あっという間に枯らしてしまった覚えがあります。
道の駅「彼杵の壮」の近くには、「日本二十六聖人乗船場跡」の碑がありました。
長崎には、キリスト教にまつわるものがいっぱいあります。
川棚町に入ったところで、「特攻殉国の碑」がありました。
第二次世界大戦の末期、ベニヤ板で作った船に爆弾を積んで、敵船に突っ込んでいったそうです。
「特攻殉国の碑」の少し先に、「無窮洞」というところがありました。
ボランティアのおじさんが中を案内してくれました。
「無窮洞」は戦争中に、小学校5・6年生の子供たちが掘った防空壕です。
中に入らせてもらうと、思ったより大きな空間がありました。
いくつもの部屋に分かれていて、とても子供の手で掘られたものとは思えないです。
戦争中とはいえ、仲間と力を合わせてこれだけのものを作ったということは、貴重な経験だと思います。
今の子供も仲間と力を合わせる経験を積むことができたら、生きていくうえで貴重な糧になると思うのですが。
国道35号線を走っていると、大きくておしゃれな建物が見えてきました。
ハウステンボスです。
まだ子供が生まれる前なので、20年ぐらい前に嫁さんと遊びに来たことがあります。
夜通し車を走らせて、ハウステンボスの駐車場に着いたら、走行距離が777㎞でした。
この先で国道35号線はバイパスになっており、自転車が入れそうな感じがしません。
側道に入って行くと、あらぬ方向に道が伸びています。
いったんハウステンボス近くまで戻り、国道202号線を走ってみることにしました。
道路標示は佐世保が右と指しており、ナビは左を案内します。
悩んだ末にナビを信じて走り始めると、急な峠を越えて、国道35号線バイパスの側道に出ました。
バイパスは目の前の山を突き抜けていますが、そして側道は途切れています。
どうしたものかと悩んでいると、近くを女性が通りかかったので、佐世保駅までの道を教えてもらいました。
教えてもらったとおり急な坂道を上って目の前の山を越えると、ようやく佐世保駅に到着することができました。
佐世保ではバスの発車まで時間があったので、佐世保バーガーを食べました。
あいにくパンが売り切れていたので、食パンで挟んだものでしたが、やわらかくてジューシーなハンバーグが、とてもおいしかったです。
44日目 | ||
走行距離 | 106.7km | (GPS計測) |
総走行距離 | 4,451.2km | |
宅急便 | 1,628円 | (長崎~大阪) |
交通費 | 9,000円 |
(佐世保~大阪)
|
合計 | 10,628円 |
※経費には食事代やお土産代などは含んでいません。
僕も折りたたみ自転車でこの夏日本1周しようと思い、情報を集めていたところここのブログに突き当たりました。
日常の仕事もこなされながら日本中をまわられているのでしょうか?だとしたらものすごいバイタリティですね。。
今は長崎あたりにおられるのでしょうか?だとしたら中華街などおすすめです。アジアの様々な人種が入り交じっていてとてもエキゾチックな場所でした。
それでいくつか質問があるのですが、ずばり日本の峠や山道は小径タイヤの自転車では厳しくはないのでしょうか?
また、酷道で車線もないところにおいて車との行き交いは危なくないでしょうか?
いきなりで申し訳ないのですが、よろしくお願いします。
【コメントをありがとうございます。長崎の中華街は、去年の12月の時に訪れました。エキゾチックな感じで、いい場所でしたね。
ご質問ですが、登り坂に関しては小径でも変速機に余裕があれば、あまり問題はないと思います。
どちらかというと、小径車はクイックな挙動を示す傾向があるので、下り坂の方がが気を使います。
海岸線は意外とアップダウンが多いので、自転車を選ぶときは変速機に注意したほうがいいと思います。僕もBROMPTONの変速機を3速から5速に変更しました。
車線のない道ですが、車の行き違いで怖い思いをしたことはありません。むしろ、歩道も路肩もほとんどない国道でトラックに抜かされるほうが怖かったです。
僕は車線のない田舎の道が好きですね。
夏場は暑さ対策に十分注意して、頑張って日本一周を成し遂げてください。
okkun】
いいですね。
僕は、BD-1系で休日を使ってしているところです。
年に3回ぐらいしか取れないので福岡在住ですが九州は右回りで臼杵、左回りは薩摩川内と本州は岩国駅、日本海は小串駅までしか走っていません。
遠くなるにつれて交通費と走る時間があまり取れなくて距離が伸ばせなくなっています。
来年還暦を迎える年になったので、定年後まで続けられたらと思ています。
【BD-1に乗っておられるのですか。よく走るでしょうね。最南端の駅、「大西山駅」で出会った方もBD-1に乗っておられました。
福岡は、次の旅で訪れることができると思います。
そして福岡につけば、九州一周が完遂です。
確かに遠くになると交通費が嵩みますが、多分、BROMPTONに乗っていなければ、一生出会うことのない風景に出合うことができました。
ブログ拝見しました。hisalin さんも定年後も元気に走れるように、お体に気を付けて旅を楽しんでください。okkun】