「釣りに行かへんか」と長男を誘ったら、
珍しく「行ってもいいで」と応えてくれました。
「黒鯛かグレか石鯛か、どれがいい?」と聞いたら、
「石鯛」
よりによって、一番難しい釣の希望です。
仕掛けや餌を準備して、和歌山の磯に上がりました。
息子と釣りをするのは、1年半ぶりです。
息子は石鯛釣りが初めてなので、両軸リールの使い方をレクチャーして、エサのウニを付けて第一投。
「竿が海に突き刺さるぐらいまで待ってアワセるねんで」と教えていたら、一投目でいきなり竿が舞い込みました。
息子が慌ててアワセを入れましたが、残念ながらすっぽ抜け。
その後も頻繁に餌が取られますが、なかなか竿が舞い込むようなあたりは出ません。
用意したエサはウニが35個、スーパーの特売で買って冷凍していたサザエが15個。
このペースで餌を取られると、僕の使う分がありません。
しかし、ぜひとも息子に石鯛を釣らせてやりたいので、自分の竿は放っておいて、息子の竿に専念しました。
2時間ほど釣りをして、息子は疲れたのか、磯の上で横になって眠ってしまいました。
僕は嫁さんがイカを釣ってきてほしいというので、餌木でアオリイカを狙い。
餌木で小さなアオリイカをゲット、これで嫁さんのお土産ができました。
そして、石鯛竿で30センチほどのイガミを釣り上げたところで、息子が目を覚ましました。
「イカが釣れたで」と息子に言うと、「僕もやってみる」ということで、餌木を投げていると、横で息子の石鯛竿が大きく舞い込みました。
息子は餌木に気を取られて気づいていません。
竿が曲がっているぞと声をかけると、息子はエギングロッドを放りだして石鯛竿をつかみました。
魚が乗ったみたいで、大きく竿が曲がります。
結構な引きで、息子は必死の形相でリールを巻いています。
しばらく息子と魚の格闘が続き、やがて息子が勝って、魚が浮いてきました。
石鯛ではないですが、50センチはあるコロダイです。
タモ網ですくってやると、初めての大物に息子は嬉しそうでした。
その後は、一度だけ竿が舞い込んだものの、針掛かりせず納竿時間となりました。
道具を片付け、船を待っていると雨が振り出し、パンツまでびしょぬれになってしまったので、港の近くにある道の駅の温泉につかって体を温めて、家路に着きました。
温泉に入ってさっぱりしたのは良いのですが、帰りの運転は辛いです。
息子は横でぐっすりと眠っています。
息子は高3なので、そろそろ自動車免許を取ってもらって、運転してもらったら助かるのですが。
息子の運転で釣りに行く、新たな楽しみができました。