「Sun(サン)バッグ」
鉄工所×アパレル 異素材を引き立てるケミストリー。
金属加工とアパレル、まったく相容れないものがひとつになった。工場の片隅に山積みにされた端材。それはパンチングメタルとよばれる厚さ0.5mmの薄い鉄板で、いずれはスクラップされる運命にあるもの。それが宝の山に見えたとき、異色のブランドはスタートした。プレス加工を本業とする三陽鉄工所では、知識がまったくないところのからバッグづくりに挑んだ。「Sun」のバタフライシリーズは、ステンレスのパンチングメタルでボディをつくり、ショルダー、リュック、クラッチバッグなどを展開。バッグは全て、カバー素材の取り外しや着せ替えが可能。つまりカバーを外しても使用できるため、2WAYの楽しみ方も。鉄工所の得意分野である溶接作業を応用した、接着でも縫製でもない溶着という技法を編み出し、そのための専用工具もつくりだす。鉄工所ならではの技術力、そしてシャーリングレザーに塗装を施すなど、アパレル業からは生まれてこない発想も新鮮だ。塗料もイチからつくっているという。金属の持つハードさと革や合皮、西陣織など異素材との組み合わせは、時にエッジの効いたシャープさを持つかと思えば、またある時には上品なテイストを醸し出す。掛け合わせることで起こる化学反応のように、素材の組み合わせが驚きと新鮮な魅力を生み出している。
このステンレス製のパンチングメタルを機械で曲げ、バッグのベースにしている。網目状の金属製バッグは、通気性があり水にも強いというメリットも。
株式会社三陽鉄工所 大阪市住之江区南港東3丁目4番20号
*https://osaka-sei.m-osaka.com/product/122/ より