本のタイトル、シンギュラリティと言えば、カーツワイル。
当ブログは早い段階から、レイ・カーツワイル は追っかけてきたつもり。
2006年11月05日 アップ
NHK 未来への提言 レイ・カーツワイル 加速する技術の未来を具体的に語る。超刺激的。
2007年08月11日 アップ
読後評:The Singularity is near (邦題:ポストヒューマン誕生)
そしてそれからあっという間に10年が経過していた(笑)
一方で、こんな本も。
2016年10月13日 アップ
読後評:ビッグデータと人工知能 可能性と罠を見極める 文系・理系という分断を越え「シンギュラリティ狂騒曲」を超越せよ、という主張。
第3章「人工知能が人間を超える!?」では正面から、カーツワイルが主張する「シンギュラリティ」を真っ向から批判。
明確に「シンギュラリティ狂騒曲」と切り捨てている!
機械はあくまでも「伝達作用」で、クオリア(感覚質)は機械には獲得できないと主張。
あるいは去年ベスト本に挙げた「インターネットの次に来るもの」のケヴィン・ケリーも講演で、切り捨てはしないが「多分無理では」と発言していた。
という状況の中、現在2017年視点でシンギュラリティをアップ・トウ・デイトして捉え直す。
当ブログがこれまで認識していたシンギュラリティのキーワードは主に、
1.「加速」accelerate
2.「特異点」Singularity
3.「寿命」人類永遠のテーマ
第1章 シンギュラリティとは何か はこの復習的内容。
第2章から、シンギュラリティの10年後が見え出す。
先ずは、Xプライズ。
(昨日の日経の書評に「Xプライズ 宇宙に挑む男たち」があり、早速読破予定)
賞金レースという構造で、人類を次のステップに進めようとするプロジェクト。
Xプライズの主催者ディアマンテスは「六つのD」を提唱している。
1.デジタル化
2.潜行
3.破壊
4.非収益化
5.非物質化
6.大衆化
iPhoneが誕生し10年で現在に至っているのがいい実例だろう。
この6つのDは、エクスポネンシャル exponential の6D とも呼ばれている。
このエクスポネンシャル は 第5章で更に掘り下げられる。
タイトルは「エクスポネンシャル思考でなければ生き残れない」
そして第6章
カーツワイルとディアマンテスが筆記人となって出来たシンギュラリティ大学!
大学とはいえ、ベンチャー企業の育成やベンチャーキャピタル機能も揃えている。
最も大学的な機能としては、GSP(グローバル・ソリューション・プログラム=夏季)、EP(エグゼグティブ・プログラム)
更にこの2つより実戦的な AP(アクセラレーション・プログラム=秋季)もある。
これらの基本スタンスは「人類の課題はテクノロジーで必ず解決できる」「10%アップを目指すより、10倍を目指す」
世界最先端をプッシュすることで、シンギュラリティを大きく推進させようという意気込みが伝わってくる...
結論:現在2017年視点でシンギュラリティの現在・未来をアップ・トウ・デイトしてくれる点で有効な一冊。