今日はシューマンのお誕生日らしい。
今頃のドイツの気候(といっても広いのでひとまとめにはできない)がどうなのかは、
いよいよ始まるサッカーワールドカップに関する番組を見ていれば、
だいたい想像がつくような気がします。
ただはっきりしているのは、やたら日が長い、ということ。
日本では雨の多い季節。
私、この季節たまらなく好きです。
雨に降り込められた中に土や草の香りが漂い、
時々は漂白剤のような匂いがある種の樹木から発せられる。
・・・意識レベルが下がったような気になります。ただのアブナイ人ですね(笑)。
日常生活的には洗濯が乾かないとか、カビがはえやすいとか、いろいろありますが、
すべてのものが普段より水分を多く保つことによって、
気配が濃厚になる。・・・・・やりきれません(笑)。
夏目漱石の『それから』中の、三千代が代助を訪ねてくる場面。
代助はちょうど鈴蘭をいけようとしていたのだが、そこへ三千代は大きな白い百合を3本ほど持ってくる。
外には、雨が降り始めていた。
二人の間にただよう、むせるような百合の香り。
「・・・そのうち雨は益々深くなった。家を包んで遠い音が聴こえた。
・・・・・・(書生の門野が)硝子戸を引く間、二人は顔を揃えて庭の方を見ていた。青い木の葉が悉く濡れて、静かな湿り気が、硝子越に代助の頭に吹き込んで来た。世の中の浮いているものは残らず大地の上に落ち付いたように見えた。代助は久しぶりでわれに返った心持がした」
大変好きな一節なのですが、代助と私はちょっと方向が違うかもしれません。
私、「われに返る」というより「われから遠ざかる」ようで(笑)。
今頃のドイツの気候(といっても広いのでひとまとめにはできない)がどうなのかは、
いよいよ始まるサッカーワールドカップに関する番組を見ていれば、
だいたい想像がつくような気がします。
ただはっきりしているのは、やたら日が長い、ということ。
日本では雨の多い季節。
私、この季節たまらなく好きです。
雨に降り込められた中に土や草の香りが漂い、
時々は漂白剤のような匂いがある種の樹木から発せられる。
・・・意識レベルが下がったような気になります。ただのアブナイ人ですね(笑)。
日常生活的には洗濯が乾かないとか、カビがはえやすいとか、いろいろありますが、
すべてのものが普段より水分を多く保つことによって、
気配が濃厚になる。・・・・・やりきれません(笑)。
夏目漱石の『それから』中の、三千代が代助を訪ねてくる場面。
代助はちょうど鈴蘭をいけようとしていたのだが、そこへ三千代は大きな白い百合を3本ほど持ってくる。
外には、雨が降り始めていた。
二人の間にただよう、むせるような百合の香り。
「・・・そのうち雨は益々深くなった。家を包んで遠い音が聴こえた。
・・・・・・(書生の門野が)硝子戸を引く間、二人は顔を揃えて庭の方を見ていた。青い木の葉が悉く濡れて、静かな湿り気が、硝子越に代助の頭に吹き込んで来た。世の中の浮いているものは残らず大地の上に落ち付いたように見えた。代助は久しぶりでわれに返った心持がした」
大変好きな一節なのですが、代助と私はちょっと方向が違うかもしれません。
私、「われに返る」というより「われから遠ざかる」ようで(笑)。