~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

掛け捨てでいいから保険がほしい

2006年06月17日 19時01分44秒 | ピアノ
今頃になってこんなことが難しいなどといっていてはいけないのかもしれないが、
難しいのだから仕方がない。

片手ずつの暗譜
そりゃ楽譜見ながらだったら、仕上げに入っているこの時期、弾けないわけはない。
これが、暗譜となるとなんだか別の曲弾いてるんじゃなかろうかというほど、
記憶にない。
メロディー抜きだったり、ベース抜きだったりするとこうも印象が違うのかと思うし、
片手ずつ弾いていると、強調すべきところがほかにもあるのではないか、
別の曲が実は隠されているのではないか・・とこの期に及んで混乱も生じる。
さらにさらに、驚くことは、
左手の暗譜が難しいのはこれまあ当たり前として、
実は右手もすらすらとはいかない。
特に、手の交差の場所とか両手合わせて和音を作っている場所なんか、
<????>の連続だ。

しかし、この練習、私の経験からいくと、
あがった時の対策にはなる。
両手合わせた形で耳や手に覚えさせていると、どちらかの手の動きにトラブルが発生したとき、一緒に暗譜が飛んでしまう。
少しでも、そのリスクを減らすには効果的だと思う。

「革命」みたいな、左手がずっと続いていて忘れようもない曲ですら、
直前のリハーサルで、ある1小節の左手がすっぽり記憶から抜け落ちたことがあった。
ああいう曲だからもちろんリズム変えだのなんだので左だけのトレーニングは積んできていたのだが、
あの曲に関しては、耳で覚えすぎていた。
あまりにも有名なので、わからなくなるわけはなかった・・・のだが、
ちょっと環境が変わったら、ある音がドなのかレの♭なのか一瞬わからなくなってしまった。
楽譜、具体的には和声の進行をたたきこんでおかなかったバツである。

それ以来、耳で覚えるのには懲りている。
頭のなかでは音が鳴っているのに、その音がどの音なのかわからなくなる・・というパニック状態になるとどうにもならない。
特に和音の多い曲は断層撮影のように輪切りに覚えていく。
目と耳と手と体の動きと頭とすべてを総動員する。

・・・・・それでも、絶対に大丈夫だという保障はないのだ。