アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

力士ですがぁ…「相撲どころじゃなかったっす」

2021年06月10日 | Weblog
 「相撲に勝って勝負に負ける」という表現があります。この表現(諺?)誰しもが使ったことがあるんじゃないかなぁ。相撲自体は万全であったが…勇み足で負けた。あるいは、土俵上でフンドシが落ちた。またまたあるいは、かばい手が認められなかった…などなど。
 相撲に勝つということは、実力があり、精神も健全であるということ。勝負に勝つは、結果としての実益。「相撲に勝って勝負に勝つ」これが、理想的な姿。

 「柔道に勝って勝負に負ける」…これは、優勢でも守りに入らず攻めつづけ、勢い余って転んだところを押さえ込まれた…これって、勢いにまかせたンだから、柔道でも負けてるかな?
 「マラソンンに勝って勝負に負ける」…完走したけど、203着だった。マラソンでも負けてるなあ。
 「野球に勝って勝負で負ける」…九回の表まで、5-0でリード、九回の裏に6点取られた…野球で負けてるなあ!
 「サッカーで勝って勝負で負ける」これは、終始攻勢だったが、オウンゴールで負けたというケース。これも、サッカーで負けてるワ。

 スポーツにおいて、「○○で勝って、勝負に負ける」このフレーズは、相撲が一番ピッタリきます。なぜか?「過程も大切、結果も大切」なのですが、日本の伝統的な考え方として「過程」を重んじる。形式美は過程で表現される。だから、相撲には、「相撲に勝って勝負に負ける」が似合っている。

 経済人が口にする、「(日本は)技術で勝って利益で負けている」。これはかなり言えてます。
 我が家の農作物も、「技術で勝って利益で負けている」に該当します。完全無農薬なので技術(?)では勝っている。しかし、虫食いだらけの野菜なので売り物にならない。
 「記録には残らないが、記憶に残る」これは、誤審で完全試合をパーにされた投手。

 力士間で、野球賭博が流行っていたことがありました。野球賭博をやっていた元力士の証言、「野球、野球で、相撲どころじゃなかった」。