週末はアルビレックス!

サッカーど素人ながらアルビレックス新潟にはまりこんだ「八百政」家のアルビレックスな週末。(コメント表示は承認制です)

安英学の選択

2006年01月22日 | アルビレックス新潟
名古屋の安英学(アンヨンハッ)選手がKリーグ・釜山に移籍することになりました。北朝鮮ナショナルチームの一員(W杯予選の時は)であり、在日朝鮮人Jリーガーである彼が、韓国・Kリーグでプレーするということは、どう考えても(国際的・政治的に)とても困難なことだと思います。この実現の背景には、彼自身の相当強い気持ちがあったのだと推察しています。

安英学、言うまでもなく2004年までアルビレックス新潟でプレーしたMFです。精悍なマスク、ひたむきなプレー、あふれる若さ、とても魅力的な選手です。「ここぞ」という場面で決めたシュートには忘れられないモノがいくつもあります。特に公式戦ではないけれど2004年のバレンシアCF戦で決めた2得点は忘れられません。私など今でも「アルビの背番号17は安英学だ」と思ってしまうほどです。(幸治郎、ゴメン)

さて彼にとって「新潟でプレーした」という事実は、実に大きな意味をもっていると僕は思います。

新潟という地は皆さんもご存知のように拉致事件の現場となった土地です。僕と同世代の蓮池さんご夫妻や曽我さん、そして未だ帰国を果たすことができない横田めぐみさん。ここでは多くを語りませんが、多くの人を悲しませ絶望させた憎むべき犯罪です。さらに北朝鮮との定期便船:万景峰号(マンビョンボン号)が発着する港も新潟です。発着時にはいろいろな思想を持った人たちが、いろいろなことをこの新潟で運動します。この新潟県に住んでいると、さまざまな場面で拉致事件をはじめとする北朝鮮問題を意識せざるを得ないことが多いのです。

サッカーと政治問題は別です。
もちろんアルビの試合で安英学を応援している時のサポーターに、政治意識を持ちこんでいる人などいませんでした(これは間違いないと思います)。純粋にサッカー選手としての、アルビ戦士としての安英学を応援していました。

ですが、僕は思うのです。安英学選手はこの新潟の地でプレーしたことで、祖国とか、国籍とか、自分に何ができるかとか、すごくたくさんのことを真剣に考えたんじゃないだろうか…と。

彼が新潟から名古屋に移籍する時、ちょうどワールドカップ予選に出場する北朝鮮チームに招集され、彼は何度かマスコミにも大きく取り上げられました。(なんで名古屋の安英学なんだよ、まだアルビレックスだろうが、などと僕は憤りましたが。)その時インタビューを受ける彼の姿も、とても若者らしく清々しかったです。難しい政治問題に、1人のスポーツマンとして、1人の若者として、誠実に向き合っているなぁ…という印象を受けました。

彼のHPによれば、彼が移籍する釜山は祖父の生まれた町の近くだそうです。また彼自身、Kリーグでプレーするのがずっと夢だったそうです。新潟でも名古屋でも多くのサポーターに愛され、彼自身もチームを愛していながらも、「自分の生きる道」として祖国や国家を強く意識した選択を彼は今回したのです。そのことに対して僕は大きな尊敬と敬意の念をもちます。


そしてKリーグで大活躍する彼の姿が、多くの韓国や北朝鮮の人々に夢と感動を与え、国際問題の解決にいい影響を及ぼしていけばいいなぁ…と期待しています。今年はKリーグの情報にも目が離せないなぁと思っています。

がんばれ!安英学!僕らは心から応援しています!

Oh ~ 安英学 ~!
イギョラ イギョラ 安英学~!



追記:ちょっとずつワザ(今回はフォントサイズね)を覚えて嬉しいッス

追記2:安英学選手の情報がありました。
アルビレックス広報


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする