開幕戦に行ってきました。等々力での開幕戦といえば、4年前の鈴木アルビの第一戦の0-6の大虐殺ショーというトラウマもあり、口では「今年もいよいよ開幕だ!ワクワクするね!」とは言いながらも、心の片隅では「どうか大敗しませんように」という超消極的な願いがあったのは、多くのサポの皆さんも同様だったのではないでしょうか。「マルシオが出場不能」という事前の情報も、その心配に拍車をかけました。(もっとも開始30秒の川崎の先制点に、さらにその心配はピークに達しましたけどね。)
それでも久しぶりのアウェイ観戦。くれよんバスの中でビールを飲みながら(綾小路きみまろのDVDに笑いながら:僕らのバスは中高年が多かったしな)女房と、「誰がアルビのファーストゴールを決めるか?」談義で盛り上がり、ワクワク気分で等々力に向かったのであります。(結果は「河原」と予想した女房に「ヨンチョル」と予想したボクが勝利するという、日頃の夫婦の力関係を逆転する結果になりました。)
さて、残念ながら等々力は雨でありまして、13ゲートの開門を待つアルビサポーターはドロドロの地面に傘を差して待機であります(あっここでもわが家は缶ビールを片手に…でありました)。あちらこちらに知った顔を見えて、「いよいよまたこの季節がやってきた!」と気分が盛り上がります。
キックオフが近づいてくると、幸い雨は小降りになりました。G裏も気合いが入ります。
そうそう。歌詞カードが配られて、新しいチャントの練習もありました。どれも「全員集合」の時に披露されていたものだったので、すんなりと入っていけました。ただ、まだちょっと練習不足の感もあり(チームチャントは少し難しいし)、早くビッグスワンでみんなで歌いたいですね。永田の「艶姿ナミダ娘」チャント、ついにベールを脱ぎました。ボク的には「また逢う日まで」を捨てるのも惜しいと思いますが。
始球式では川崎市民の俳優の平泉成さんが登場。サスペンス劇場のBGMが流れたりしておもしろかったですね。こういうパフォーマンスは盛り上がっていいですね。ビッグスワンでもヒルクライムが歌うとか、小林幸子が来るとか、いろいろ工夫できると盛り上がると思いました。
さて、いよいよキックオフです。昨日のゲーム、なんてったって目立っていたのはヨンチョルでした。後半にあげたゴールはもちろんだけど、試合全般に黄色いスパイクがよく目立ち、ピッチを縦横無尽に駆け回っている姿に僕らは感激しました。
開始早々の失点。「追いついたか?」と思った貴章のヘディングシュートがオフサイド。河原の不用意なパスが稲本にカットされ、追加点を奪われて0-2に。ここらあたりでは正直なところ、「大虐殺ショー」が再現するのではないかとヒヤヒヤしていましたが、ハーフタイムに黒崎監督が魔法をかけたのかちゃぶ台をひっくり返したのかはよくわかりませんが、後半は見違えるようなすばらしいゲーム展開のわがアルビでありました。
「アウェイでの敗戦」って今までにも何回も経験があるわけですが、今回ほどサッカーを楽しんだ「アウェイ敗戦」、ワクワクドキドキした「アウェイ敗戦」、次のゲームを楽しみに感じる「アウェイ敗戦」は初めてです。もちろん負けたことは悔しいし、「あそこで失点を防いでいたら」とか「あそこで貴章が決めていれば」とか「あそこで川島の反応が少し遅れていたら」とか、「タラレバ」を言いたいシーンもありました。でも、サッカーというスポーツを十分楽しみ、G裏が一体となって選手の背中を押すこともできた昨日のゲームだったと思います。
黒崎監督は、鈴木監督よりも交代カードの切り方の思い切りがいいですね。ファグネル、酒井、小林と、次々に切られた3枚のカードにも、魅力を感じました。特にファグネルのパワーはすごい可能性を感じます。
ただ「落ち込んでいないかなぁ」と、少し気になるのが河原です。昨日のゲームでは河原が先発で大いに頑張っていたのは見ていてよくわかりました。「1年間J2栃木で修行した成果をアルビで出す」という気迫も感じられました。しかし、サッカーの神様は河原に試練を与えます。川崎の2点目に繋がってしまった河原のパスミス、そして62分にファグネルと交代した直後に生まれたヨンチョルのゴール、そしてアルビ怒涛の攻撃。おそらく相当悔しい気持ちでゲームを終えたのではないかと推察しています。この悔しさをバネに、次節磐田戦で爆発するのは河原だ!とボクは予想しております。