風は東楡の木通りから

クリスチャンフルート吹きパスピエの愛する音楽、猫たち、薔薇の毎日

谷根千めぐり EXPO,大名時計博物館、ねんねこ屋

2012-05-04 13:24:54 | お出かけ・旅行記
全記事の続き。

国際子ども図書館を堪能してお食事の後は、いつも絶対行く「EXPO」。
ここは東京万博関連のマニアグッズとか、骨董、リサイクル品などいろいろある。骨董市よりも品ぞろえがいいし、掘り出し物が見つかるよ。

ただいっぱいありすぎて店内を動くと品物が落ちてきそうで怖い。それだけたくさんの品物がぎっしり店内にあるの。それそこに雑然と置かれているのでこういう中から好きなものが見つかるところが面白い。ただ見て回るだけでも満足してしまうんだよね。

置物なんかも依然、すごくいいなあと思った猫の置物(作家もの)があって再度訪れたらもう売れてしまった後だった。こういう店の品物は一点ものだからやっぱりいいなと思ったら買うべし。でもねぇ、その猫の置物、あとで値段聞いて一桁間違えていたのでやっぱり買わなくてよかったよ。そういう値段のいいものも置いてますよ。

EXPOを後にして、谷中の寺町を縫うように歩き大名時計博物館へ。
前々からどんなところか興味があったところ。

立派な古い門を過ぎるとレンガ造りの蔵があり、うっそうとした庭に出る。古くて小さな建物へ、そこが展示室でした。

大きな大名時計の横に黒地の看板に白い字で説明書きがあり、手書きかな?なんだかすごく手作り感あふれる展示室でした。アメリカのロズウェルで見たUFO博物館に通じるものがあった・・・。

展示物は江戸時代の大名時計で掛け時計、櫓時計、台時計、尺時計、枕時計、印籠時計 御籠時計、置き時計、和前時計、香盤時計など。

こういうものがまだ残ってるところがすごい!江戸時代に大名お抱え御時計師たちの手作りというから貴重です。この時計の博物館は陶芸家の上口愚朗が収集し、勝山藩下屋敷の後に設立し、愚朗亡き後も家族が受け継ぎ親子2代にわたって設立したそうです。

ヨーロッパの定時法(24時間)と違い、大名時計は不定時法で、夜明けから日暮れ、日暮れから夜明けまでのそれぞれ6等分にした時刻で表示されているそうです。


展示物の中には上口愚朗の陶芸作品もあり、その作品に棟方志功の絵付がされていて、近くに志功が描いた絵があり、2人の仲がよかったことがうかがえて、面白かったです。


さてお次は大名時計博物館の裏で三浦坂にある可憐堂ねんねこ屋!とすごく、すご~く期待していったのに・・・・休みだった・・・。
せっかくだから通りと、お店の雰囲気だけでも。。。





元祖猫カフェだけにいろいろな猫グッズがそろう。また店の中で猫の顔になったカレーライスとか猫のお菓子つきのお茶セットなどで楽しめるところ。猫ものが店内所狭しと並べられているが非売品も多い。このお店で買っている猫はどの子も大きかったな。4匹?5匹?ときどき看板猫として相手をしてくれるよ。

つづく・・・・・・









谷根千めぐり1 上野・国際子ども図書館へ

2012-05-04 02:13:59 | お出かけ・旅行記
5月1日、またまた谷根千めぐりをしてきましたよ。

以前にも書きましたが、谷根千とは谷中、根津、千駄木界隈のこと。
私とダンナはこの界隈が大好きで恒例のデートコースなのです。

今回のコース。

上野駅ーーー上野の骨董市 -ーー その時見たくなった展覧会(何か気になる展覧会があったらそれっを見るっていうアバウトな企画)ーーーEXPO(ダンナと私のお気に入りの店)---大名時計博物館ーーー可憐堂ねんねこ屋ーーー根津神社ーーーきくみ煎餅ーーー谷中商店街ーーー夕焼けだんだんーーー日暮里駅。

出発はいつも上野から。
というのも5月の今頃は不忍の池の周りで骨董市をやってるからなんですよ。

でもこの日は骨董市初日だったからか、雨が降りそうだったからかいつもよりお店がすくない。
品物もオークションで出品されているような小物やトンボ玉なんかが多かったな。
私はガラス関係が見たかったんだけど、あまりいいものはなかった。
ちょっとがっかり。

上野公園を通って行く途中、展覧会の広告を見てちょっと興味をひかれたものが!

それは日本の子どもの文学ー国際子ども図書館所蔵資料で見る歩みーという広告。
そこには「赤い」鳥や「少年倶楽部」の表紙が描かれていた。昔イラストレーターになりたいと思っていたから、こういう冊子のイラストにはとても興味がある。それに国際子ども図書館に入ったことがない。これはおもしろそう!



ここが国際子ども図書館です。国立国会図書館に属しているのだそうでもともとは帝国図書館だった建物を再生利用したんですって。

道理で立派な建物だわ。中に入るとそれはそれは素晴らしい階段、窓、扉、シャンデリア、壁は真っ白で窓枠や、階段の手すりはこげ茶色、
明治のころの雰囲気を漂わせてましたね。

中は写真撮れないところが多いので載せられません。興味のある方はどうぞいってみてください。

さて、この展覧会の内容、おもしろかったです。

日本の本格的な子ども文学ができたのは明治24年、博文館から刊行された巌谷小波の「こがね丸」から。明治期は子供は富国強兵の人材のように考えられていたのが大正デモクラシーに影響を受け、子供は純粋無垢という見方に変わっていき「赤い鳥」が創刊されました。そこからこの展覧会のはじまり。

展示室は3階。こじんまりと見やすく子どもの本が展示されていました。
赤い鳥、金の船、童話などの表紙のイラストは幼いころ母が描いてくれた絵のようで懐かしさがありました。これらの童心文学には芥川龍之介、有島武朗・宇野浩二、小川未明、坪田譲二、北原白秋、西条八十、野口雨情が活躍していたんですって。

そして昭和(戦前)「日本児童文学」「小学生全集」「少年倶楽部」と「少女倶楽部」は大正から創刊されこのころに一気に部数を伸ばしています。子どもの本の大衆化の時代。
この頃活躍したのは、吉川英治、高垣眸、佐藤紅緑、佐々木邦夫、大佛次郎、山中峯太郎、江戸川乱歩、島田啓三、田川水泡、吉屋信子、宮沢賢治、浜田広介、千葉省三、吉川英治が児童文学にも貢献していたのはしらなかったな。全員の作家の名前はわからないけど、野良黒の田川水泡とか江戸川乱歩、浜田広介は懐かしい。坪井栄の「二十四の瞳」もこのころ。

やがて戦争がはじまり言論統制が敷かれますが、その中でも一時的に芸術的な児童文学が復興した時期があったそうです。
そんなころに書かれたのが新美南吉の「おじいさんのランプ」椋鳩十の「動物ども」

そして子どもを戦争へ追い込んだ時期を超えて、現代児童文学の時代へと展示物がかわっていきます。

そこにあるのはダンナも私も見たこと、読んだことのある本ばかり、その中で「あれっ」と思ったのは佐藤暁の「誰も知らない小さな国」。たしかコロボックルの話で小学生のころ夢中になって読んだことがあった長編ファンタジー。でも作者は「さとうさとる」だったような。注意書きを見ると、「のち、さとると表記」としてあって、やっぱりとうれしくなりました。

このお話は戦争体験が下敷きになっていたとは知りませんでした。経験した戦争、戦争を引き起こす社会を描いていたのだそうです。

それから、松谷みよ子、モモちゃんシリーズは読みましたねぇ。小学校高学年で読んだ今西祐行の「肥後の石工」、そのほか子どもに読み聞かせた本とか、「いやいやえん」「ぐりとぐら」の作者中川李枝子、絵の大村百合子さんは姉妹ということはここで初めて知りました。

子どもたちが大好きだった舟崎克彦の「ぽっぺん先生と帰らずの沼」そうそう、那須正幹の「それいけズッコケ三人組」とか懐かしい本がいくつも展示されていましたよ。


ほかにも絵本ギャラリーがあって、絵本の発祥から、20世紀までの発展の流れや内外の貴重な絵本の画像がデジタル画像で見られるようになっている部屋もあります。

一階は子供たちが自由に本が読めるスペース。特に帝国図書館時代に貴賓室だった部屋は世界各国の絵本が見られる部屋「世界を知る部屋」になっていておすすめです。

ダンナも私もこの空間がすっかり気に入ってしまい近所だったら毎日でも通うのになんて話したりしたほどです。

カフェテリアもあり、子供連れの方にはいいかも。でも食事の量は大人には少ない量かも。