おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

おそらく次の次の世代

2019年01月08日 | 重力奏法
完全にロシアンメソッドでレッスンを始めたのが昨年の4月。

その時はまだ経験者の奏法を直すためでした。

完璧に初めてピアノを習う生徒にこの奏法でレッスンを始めたのがその2カ月後。

現在、その生徒たちがレガートに入ってまだ2カ月くらいしか経っていないので今後どのように伸びてくれるかは未知です。

ただここまで来るのに、そして今も一番の懸念は保護者の方に理解していただくことです。

ノンレガートで始める、長いこと短い曲ばかり・・

これで本当にピアノが弾けるのかと不安がられても不思議ではありません。
現にそれで2人辞めて行かれました。

1回のレッスンで5曲は弾く様な生徒さんでしたらさほど進みが遅いように感じないかもしれませんが、多くの生徒さんは2~3曲で精一杯です。

半年で1冊終わるはずが8カ月以上かかるのが実際のところです。

ただ多くの保護者の方は有難いことに我慢強く待って下さっています。
私も着実に力がついていることを知って頂きたいとテキスト以外の曲で成長ぶりを聴いていただいても、残念なことに「音の素晴らしさ」をわかって下さる方が滅多にいらっしゃらない。

知っている曲を聴けるとピアノが弾けるようになった、となるわけです。

ピアノ経験者の保護者の方がどのような音でピアノを弾いていらしたか想像できると思います。

おそらく今レッスンを受けている生徒が親になり、その子供がレッスンを受けるようになった時にピアノ教育が今とは違う方向に進むのではと思います。

この事に気付いたのはロシア人の大人の方の体験レッスンをした時です。

ご夫婦でいらして奥様は子供の頃音楽学校で少しだけピアノを習っていたとのこと。
ご主人は全く初めて。

奥様が初めにレッスンを受け、ご主人はそれを見ていらっしゃいました。
しかしご主人の番になった時に初めてなのにロシアンメソッドと言われているもので弾かれました。

これは子供の頃にその様にピアノを弾く友達の姿を見ていたのだろうと思いました。

親御さんも友達もこのメソッドの人が増えなければ未来も今と変わらないと思います。

私の年齢では未来の姿まではおそらく見ることができないでしょう。

2~4月にロシアンメソッドでピアノを始めた生徒たちが初めて発表会に出演します。
どんな音で音楽を奏でてくれるか楽しみにしています。

結局は少しずつの積み重ねしかないです。

(昔、大人の生徒さんで紙1枚でも積み重なると厚みになるとおっしゃった方がいて良い言葉だ!使わせてもらおうと記憶しました。最近、もうすぐ70歳になる方にその事をお話したら、「私の場合は紙くずになる」とおっしゃいました。笑いました。 紙くずにならないものを伝えなければ。
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