おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

どのタイミングか(ピアノを弾く時の身体の使い方を覚える時期)

2019年01月24日 | 重力奏法
ロシアンメソッドと言われているものは重力奏法の事のようですが、要するに、

①音を豊かに鳴らすためには力で押さえつけず腕全体を使う
②疲労しないために要所要所で力を抜く
③なめらかに弾くためにスラーの初めで重さをのせてそれを手首や腕を使って次の音、次の音と移し替え、スラーの終わりで重さを抜く

大雑把にはそのようなことだと思います。

(ロシアンピアニズムと混同されませんように。あちらはもっと芸術としての表現を追求するものです。趣味の生徒さんにそこまで一方的にそれを求めることは無理があること、また指導者自身の真の音楽性にも関わりますので、ピア二ズムを知りたい方は正当な伝承者を探してレッスンに通うべきです。)

上記の3つのこと、これはロシアンメソッドでなくとも自然にそのように弾いている方、工夫の結果そこに行きついた方はいらっしゃると思います。

これを習い始めから音の読み方を覚えると同時に身に付ける方法をロシアンメソッドと言い表わした方がピアノ指導者やピアノ経験者の保護者の方にはわかりやすいのではと思います。

最初に挙げた3つのものの他に実際は手の使い方(上体、呼吸)は細かくあって、これは生徒さんの手を持ったり、私の手の上に(主に手首)手をのせてもらって目で見ただけではわからないことを伝えていくのがロシアンメソッドの指導法と言ってよいのではないでしょうか。

3つの事は3年かけて身に付けることなので、今すぐにできなくても気にしない様にと生徒や保護者の方に言うようにしました。(すぐにできないと落ち込んだり、泣いたり、心配したり、あきらめようとするので)

3年というのは、ロシアでは「一音に3年かける」と聞いたのでそこが初級の内にやっておくべきことと私は理解しました。

多くのピアノ指導者はご自身は演奏に困るほどの手の癖もなく進んだのだと思います。
音も早くからスムーズに読めたと思います。
進みが速かったので身体の使い方を教わったのも習い始めて1年くらいしてブルグミュラーやソナチネになって教わったのだと思います。

しかし、趣味でピアノを習っている子供や大人の方はほとんどその逆です。
手に癖があって弾きにくいので進まない、音が読めないので進まない、だから練習できなくて余計に進まず、身体の使い方を覚えるどころではない。

順番が逆なのだとこの1年やって知りました。
進んでから覚えるのではなく最初から覚える。

残念ながら、正しい身体の使い方と楽譜の読み方を同時に行えるテキストは限られています。

私は現段階でイリーナ・ゴリン先生の「不思議な音の国」しか日本にはないと思います。

テキストはまだ限られた場所でしか入手できません。
表参道、横浜、梅田のカワイ。訳者の阿形先生に直接注文。

イリーナ先生のHPです。Japanese (ships from USA and Japan)
こちらで初めて注文した時に訳者の阿形先生からすぐに送られてきました。

イリーナ先生のレッスン動画がたくさんあります。
生徒さんへの接し方としても参考になります。

Teaching with "Tales of a Musical Journey". Karganov. Scale-Waltz


Tales of a Musical Journey. Book 2. The Rain

コメント
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