おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

男の子にはこちらの方が

2019年12月07日 | 重力奏法
手首からゆっくりと鍵盤を離すのと、指でスパッと離すのとでは音の消え方が異なります。

スラーの終わりは特別に強める記号が付いていない限りは手首から持ち上げ、弱く軽く優しく柔らかに弾きます。

ダンパーが戻る速度をゆっくりにするためです。

ところが多くの男の子は無神経に音を離します。
どんなふうに音が消えていくか聴いていません。

言われた時だけ手首を使ってみるけれど、1曲通して続けることはまずできません。

そんな男の子たちにダンパーの話をしました。

ピアノは初期の頃はダンパーがなかったこと。
それはまだピアノが小型だったので、弦が短く音が消えるのが早かったので音を止めるものが必要なかったこと。

しかし、モーツァルトの時代あたりからピアノが大きくなり、弦が長くなったため音を止めるダンパーが必要になったこと。

そしてダンパーが戻る速度は手首によってコントロールできること。
ダンパーをすぐに戻して音を止めたい時はスパッと離し、徐々に消えるようにしたければ手首からゆっくり離せばダンパーはゆっくりと戻る。

そんなピアノの構造を話しましたら、男の子たち全員エラく納得。
小6、高校生、大学生、大人、この年代の生徒さんたちに話しました。

全員、スラーの終わりに音楽が聞こえてきました。

仕組みを理解して操作する。
気持ちだけで音が変わるわけではない。
変えるためにはどう身体を使うか見つける、考える。

これもテクニック。
コメント
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