おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

Tomoki Sakata | Queen Elisabeth Competition 2021 - First round

2021年07月08日 | コンサート情報
まだ書くのかと思われてしまいますが、エリザベートコンクールの全てのコンペティターたちの演奏が、1人ずつyoutubeにアップされています。

只今、ファースト・ラウンドの途中です。
少し前に阪田さん、務川さんの演奏が見られるようになりました。

阪田さんは、ベートーヴェンのピアノソナタNo.15「田園」から演奏が始まりました。
この曲はベートーヴェンのソナタの中でもかなり好きな作品だそうです。このラウンドでは全楽章は演奏しませんので、第1楽章だけです。

オーケストラの音をイメージする楽しみがある曲です。
収穫の秋から始まり、次のショパンエチュードは初めて聴いた時に驚いた演奏です。

Op.10-2
冷たい風が吹き込んでくる冬の始まり、といった印象で、こんな表現がこの曲にあるのだと驚きました。これを聴いて、「あら?阪田さん何者?」と実は思ったのです。

以前からお名前は存じていました。少しだけyoutubeで演奏を聴いたこともありました。
しかし、それ以上にはなっていませんでした。なので、このOp.10-2は私にとっては「え?」と衝撃を感じた演奏でした。

次はリストの「鬼火」
この曲の由来は知りませんが(邦題と原語のニュアンスの違いがよくわからないので)、火が揺らめいて小悪魔なのか悪戯好きな妖精なのか、踊っているのか悪さをして人間を困らせているのか。

秋、初冬、冬と、なんだか季節を感じる演奏。

最後はリゴレットパラフレーズ。
これは女たらしのマントヴァ公爵、ナンパされるマッダレーナ、公爵にフラれ2人の様子を物陰から目撃するジルダ、その父リゴレットの四重唱「美しい恋の乙女よ(Bella figlia dell'amore)のパラフレーズ。

ジルダとリゴレットにとっては悲劇、はたから見るとマントヴァ公爵よくやるよなわけで、その曲で閉めるところが心憎い。

改めて聴いてみて、ベートーヴェンが素晴らしい。

私自身は、もうベートーヴェンを弾く気力はない、と20年位前から思っていますが、昨日ソナチネアルバム1にあるハイドンのソナタを弾いている生徒さんのレッスンで、オーケストラだったらこの楽器、と頭の中にたくさん浮かんできて、今だったらベートーヴェン弾けるかも・・、とちょっと思い始めています。

これは明らかに、8年前から始めたフォルマシオン・ミュジカルのお陰です。
吹奏楽の経験もなく、オーケストラ作品をたくさん聴いているわけでもない人間なので、ピアノ曲から他の楽器をイメージする力に乏しかったのです。

シューマンの幻想曲の終楽章も最近弾いてみて、頭の中に他の楽器や歌の声が聞こえてきたので、これはまた弾こう、と思いました。

知っていたのに知らなかった阪田さんというピアニストから、多くのものを受け取りました。

感謝!
ありがとう!

と、ここで言っても届きませんが、ありがとう

ちなみに、7月17日ミューザ川崎のリサイタルでベートーヴェンの「田園」ソナタも演奏されます。

楽しみすぎる!

Tomoki Sakata | Queen Elisabeth Competition 2021 - First round
コメント
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