今日、不思議な音の国下巻を修了した生徒さん。
本当によく頑張りました。
3年以上かかっています。
手作りの修了証を渡しましたら、本当に嬉しそうにジ~ッと見て、大切そうに抱きしめておりました。
そして本人が、
「わたし、がんばった。自分でも本当にがんばったと思う」と。
普段はこのようなことは口にしない生徒さんです。
ちょっとしたミスでも一人で落ち込んでしまうタイプで、私がそんなこと全く気にならない、それより良い音で音楽になっていた、最後まであきらめずに弾き切った!と褒めても、ズンと落ち込み、うつむいて、お母様の陰に隠れて帰る、という生徒さんです。
彼女は鍵盤から手を離すことがなかなかできず、力んでしまう上に、鍵盤を凝視して弾いてしまいます。
次に何の本に進もうか考え、出来るようになってほしいことよりも、彼女にとって負担が少ないもの、と考えました。
固定5指のテキストで行くことにし、久し振りにバスティンにしようか、アルフレッドの方が曲はいくらか面白いな、と思ったりしましたが、
不思議な音の国で習ったことが少しでも活かせそうなピアノアドヴェンチャー2Aレッスン&セオリーにしました。
この巻のカリキュラムのほとんどは、不思議な音の国下巻で習っています。
加線の音と和音だけ初めてです。
が、加線はフォルマシオンミュジカルのテキストで実は読む練習はしています。
実質、和音だけ初めてということになります。
音程で2~5度は不思議下巻で経験済みです。
今日は3度にさらに3度が重なったドミソを弾いて、キレイとしみじみ味わっていました。ソシレも弾いて、さっきとは違う感じでこれもキレイと聴き入っていました。
これは私にとっても新鮮な体験でした。
以前はドミソの和音をいきなり弾くのは当たり前、というレッスンをしていたので私も生徒さんも新鮮味がありませんでした。
しかし、2音間の音程でじっくりと経験を重ね、三和音になった時の生徒さんの新しいものに触れ感動する姿。
その姿に、私は感動しました。
しかも、単に3つの音を同時に弾いたということではなく、3つ重なった音にキレイ、と聴き入っていたその姿に感動しました。
不思議な音の国にはなかった要素がこのテキストにはあるので、どのように成長してくれるか、楽しみです。
それにしても、修了証に喜んでもらえて嬉しい。
ピアノ・アドヴェンチャー レッスン&セオリー レベル2A[CD付き] 楽譜 – 2019/7/15ナンシー・フェイバー (著), ランディー・フェイバー (著)
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