ピアノは上手い人が弾くと弦が縦だけではなく横にも振幅すると聞いたことがあります。
横への振幅の具合により音色の豊かさや響きの良さが決まるのだろうと思います。
ヴァイオリンは弦の振動を目で確認できると。そのようなことを全く考えておりませんでしたが、そうだなと。目の前に弦が全て見えています。
ピアノは見えませんので耳で聴いて判断しなければなりません。
弦の振動について調べておりましたら、このようなものがありました。NHK 物理基礎 高校講座
9'22"過ぎから音叉とヴァイオリンの振動数の違いを紹介しています。
音叉が基本振動数しかないのに対し、ヴァイオリンはその2倍、3倍などの倍振動が同時に現れます。これが倍音というものです。
倍音成分は弦の振動の大小が混ざりあってできると考えられると言っています。
弦があるというのはこういうことです。
アコースティックピアノから良い音を引き出そうと格闘するのは、弦をどう震わせるかにチャレンジすることです。ヴァイオリンやギターと違うのは、それを自分の手で直に行えないということです。
だから難しい。
しかし、チャレンジせず放置すると箸にも棒にもかからない音になってしまいます。
そこを苦労せず人工的に良さげな音が聞こえるよう作られたのが、電子ピアノです。
CD が出来た頃は傷が付きにくく扱いやすいし、コンパクトで持ち運ぶのも楽だし音も綺麗だし良いものができたと思っていました。
ただ、それを何度も聴くことは実は私はなく、単にいつでも聞けるから後回しになっているだけだと思っていました。
しかし、最近そうではないなと思っています。
レコードにあった生音の感覚がCD は薄らいでいて奥行きが浅いというか··
考えたことがありませんでしたが、そうなのかなと思い始めています。
レコードがまた売れてきているように、アコースティックピアノにいつか回帰してくれる時代が訪れることを願います。
そのためにも、身近なところでちゃんとした演奏を聴かせられる人にならなければです。