今年は2度もカントロフを聴けるので、この日を楽しみにしておりました。
お相手がどなたかよくわかっておりませんでした。てっきり、よく一緒に演奏しているヴァイオリンの方とのデュオだと思っておりました。
チェロの方とのデュオで、ファンさんという若いチェリストでした。
なんでもチャイコフスキーコンクールで同じ年にチェロ部門で優勝した方で、一緒に演奏するのは初めてなのだそうです。
日本のトッパンホールからお二人でいかがですか、と声を掛けたのだそうです。
プログラムはこちら。
カントロフ、やはり心臓をわしづかみされる感じで、おー、きたー!でした。
パッションの濃さが、生きてる!という感覚を呼び覚ましてくれるようで、久し振りにピアニストの演奏を聴いて自分もピアノが弾きたくなりました。
チェリストの方の演奏は私にはよくわかりませんでした。
アンコールの1曲目だけは、このチェリストの本当の声のように聞こえました。曲は《エフゲニー・オネーギン》より レンスキーのアリア。
他は、何かお行儀のよい均整の取れた演奏のように聞こえました。
カントロフともっとぶつかり合える濃さがあると良かったのかもしれません。
プログラムで知っていた曲は最後のブラームスだけでした。
この曲は、井上直幸さんのCDでワルター・ノータスのチェロで何度も聴いておりましたので、全楽章記憶にありました。
今日は、円熟したチェリストと共演していたらこのブラームスは凄まじい演奏だっただろうと、勿体なかったなと拍手をしながら思っていました。
カントロフ、見たことのないスーツ姿でした。
アンコールは4曲ありました。
最後はカントロフが「え?まだやるの?」と驚いた様子で口に手を当てて、ピアノの椅子へ。
ファンさん、カントロフとの演奏が楽しかったのかも。