おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

ムーティの言葉

2021年08月25日 | コンサート情報
今年の東京・春・音楽祭で開催された、ムーティのイタリア・オペラアカデミーのレポートがあります。

ムーティの言葉には重みがあります。

そんな言葉の中から、指揮者に、

「バトン・テクニックも大切かもしれませんが、まずあなたが音楽を示すことなのです。彼らの目をみて下さい。一緒に演奏しているのですよ」

「指揮というのは、あなたの心を伝えることなんですよ。オーケストラを助けるのが私たちの仕事です」

「トスカニーニは言っています。拍を刻むだけならロバでもできる。音楽を生むことが難しいのです」

「ショーではなく常に音楽に立ち返ってください。私がこの地球からいなくなっても、若い音楽家の皆さんがその信念をもってほしいのです」

「コンサートマスターのノーマン・キャロルが言いました。『マエストロ。あなたも疲れているかもしれませんが、あなたの仕事は私たちにエネルギーを与えることですよ』。そのとおりでした。」


詳しくはレポートを是非、お読みください。


これらの言葉を読んでいて、指揮者だけに当てはまる言葉ではないと思いました。
自分の職業にも当てはまると思いました。

大事なことは音楽を伝えること。
音楽を表現するための技術も必要ですが、それに偏っていないだろうか、と少し前から思うようになっていました。

今のメソッドで教えるようになり、ついつい、手はこう使う、という説明に走りがちになっている気がします。

どうしてそうなのか、なんのためにそうしたいのかを十分に伝えていないのではないかと、ムーティの言葉を読んで、反省。

やはり、最初に音楽ありき。
教える側が、心からその音楽に感動して演奏したら、生徒たちにも伝わると信じて臨むしかないなと。

ムーティがわざわざ日本に来て、若い音楽家のためにこんなに素晴らしい機会を作って下さっているのは、どうしても若い人たちに伝えておきたいことがあるからだろうと思っていました。

少しだけアカデミーの配信をリアルタイムで見ることができましたが、あの時の、一番年長なのに、一番エネルギッシュで、ほぼずっと立ちっぱなしのムーティの姿を思い出し、レポートの言葉が、再びズシリと響きました。

リッカルド・ムーティ「イタリア・オペラ・アカデミー in 東京」vol.2 《マクベス》 開催レポート Part 3

リッカルド・ムーティ「イタリア・オペラ・アカデミー in 東京」vol.2 《マクベス》 開催レポート Part 3

東京・春・音楽祭

 
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