山形鶴岡市の「湯殿山 注蓮寺」は、弘法大師が湯殿山を開山した折、堂宇を建て、諸人の祈祷所にしたのが開創と伝えられている歴史ある寺です。
真言宗智山派の寺院で、ご本尊は大日如来。
森敦の小説「月山」(芥川賞受賞作)の舞台としても知られています。
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(2009年2月)の評価。
注連寺☆☆ 即身仏☆☆ 天井画☆ 鰐口☆
外観を見ると、土台の基礎がちょっと歪んで見えました。
樹齢約200年の「七五三掛桜」は、年をとってしまい、養生されていました。
咲き始めは白色で、次第に桃色に変化する美しい桜を咲かせるそうです。
鶴岡市指定天然記念物。
2011年『東北夢の桜街道88カ所巡り』に認定。
2016年『2016日本遺産』に認定。
注蓮寺さんの拝観料は大人500円/ひとり。
ガイドさんがついてくれて、お寺のなかを案内しながら、詳しい説明をしてくださいました。
その日は注蓮寺の秘仏「御香仏 樒葉聖観音」のご開帳が行われており、見ることができました。
残念ですが、本堂等建物内は写真撮影禁止です。
お祀りされている「即身仏 恵眼院 鉄門海上人」(ミシェラングリーンガイド・ジャポン☆☆)は、1759年鶴岡に生まれ、赤川の川人足や木流しを生業としていましたが、25歳の時に注蓮寺に入門し、鉄門海という名で湯殿山の行者になられました。
上人は疫病退散や酒乱治療を始め多くの人の病を治し、子供たちには手ならいのために硯を配布し、困窮者には金銭を施し、多くの寺院再興に尽力し、庶民に尊敬されたそうです。
衆生救済に生涯をささげ多くの人々から尊敬された上人は、71歳で即身仏となられました。(パンフレットより)
むかしの頃、行者、湯殿山の参拝者は注連寺にてお祓いを受け、身を清め、「八大金剛童子」の装束と同じ姿(白衣、頭には白冠、首には葛羅で結んだ七五三を掛けた姿)になり、湯殿山を目指したそうです。
江戸時代には月山参拝の八方七口の1つ注連掛口(しめかけぐち)として参拝者で賑わいをみせるものの、時が流れるにしたがい、白衣、宝冠は着けずとも七五三縄だけを首に掛けての参拝姿が受け継がれているそうです。
湯殿山は女人禁制のお山であったため、女人はここ注蓮寺から湯殿山を拝んだという歴史もありました。
湯殿山参拝の為「七五三縄」を購入してみました。
参拝した後には、自宅の玄関や神棚などに掛け、魔除けのお守りとするそうです。
節目にはお守りなどと一緒で、どんと祭などの地方のやり方で、お炊き上げなどするそうです。
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