風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

清水の踏切風景

2005年07月11日 | 静岡
思い出にある清水の風景が、急速に消えていく。
そんな焦燥感に駆り立てられ、カメラを手放せなくなりました。
そして、今日もまた一つ、消えゆくシーンを目にしました。
私の体の一部が無くなっていくような痛みを感じます。
それでつい、ブログの記事に「清水」が多くなっちゃうのですが…。

駅前銀座と清水銀座の間にある中央銀座付近の踏切。
その向こうに、伏見文具店がありました。
文具店はその後、コンビニエンスストアも兼ね備えていましたが、最近はシャッターが降りたままでした。
昨日までの七夕祭りが明けて今日、店の取り壊しが始まっています。



まだ、静岡から出たことがなかった中高生のころ、私にとってはこのあたりが一番、文化を感じられるところでした。
伏見文具店の画材は充実していたのではないかと思います。
絵を描かない私ですが、ウィンドーから画材が見えると、うっとりしたものでした。
憧れの場所のような、いい意味の敷居の高さもあったように思います。

そして当時は、戸田書店清水本店もまた、私の憧れでした。
本に囲まれて仕事ができたらいいなといつも思っていました。
高校3年のとき、卒業式までのほんのちょっとの期間、念願かなってアルバイトができたときは、それはそれはうれしかったものです。



JRの線路をまたいでいる清水橋の架け替えにともなって、新たに歩道橋とエレベーターが設置されました。



踏切脇に建つこれらの店のたたずまいにホッとするものを感じます。



街は生きている、生きているから、痛みを伴いながらも再生の道を行くのかもしれない…そんなことを思いました。

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