風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

灯ろう祭りの夜

2005年07月16日 | 清水ともゑ帳
今日も夕方、夜勤へ出かける夫を清水駅まで見送ったら、スーパーで買い物をし、自宅へ戻るといういつもの日常で終るはずだった。
ちょっと違うのは、そのあとに外へ出て、清水灯ろう祭りを眺めようと思っていたことだ。
ところが、思いがけないことに、清水銀座の戸田書店前で、三人の従姉妹が連れ立って歩いているところに偶然出会った。

久しぶりの再会。
近ごろは親戚すじの弔事や法事でしか、顔を合わせていなかった。
通りを歩きながら、話が一気に盛り上がり、近くの居酒屋で飲むことに。
大きな提灯が目印のその店は、私がちょっと前から気になっていたところ。
従姉妹も一度、入ってみたかったと言う。
ビールやお酒、酒の肴もオーダーしたが、口が動くのは飲み食いのためというより、おしゃべりのため…といった感じだった。

私は従姉妹より10歳ほど年下だけれど、幼いころからそれぞれの家を行き来し、夏休みなどは数日間、泊まったりもした。
四人で子どものころの話に花が咲いた。
親に叱られては、互いの家に助けを求めに行ったこと、近所のドブにはまって大泣きしたことなどなど。
従姉妹の親(私にとっての伯父、伯母)、そして、私の母はすでにこの世にいない。
居酒屋を出て、四人で巴川を流れる灯ろうを眺めながら歩いた。
「灯ろうの灯りっていいねぇ」とそれぞれが誰に言うともなくつぶやく。
今夜、互いの親が私たちを引き合わせてくれたような気がしてならなかった。

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