高橋栄一郎

南海４－１巨人

南海は高橋栄、杉浦と最も好調な投手を登板させた。高橋栄はこれまでのオープン戦で１０イニング投げて無失点。この日も内外角低目をていねいにつき、スライダーのキレもすばらしかった。五回吉田勝に外角球を右翼本塁打されたが、四回までは二度走者を出し、ともに長島を低めのタマで併殺打に退ける球威を見せていた。

長持健一

ことしテスト生で入団した長持健一投手（２２）が紅白戦に初登場した。元東急フライヤーズの人気選手、長持栄吉氏のオイ。
国士舘高で軟式野球をやっていたそうで、硬式の試合はこの日が初めて。１７５㌢、７３㌔の均整のとれたからだ、そして丸顔で目がぱっちり。なかなかの美青年だが、いざマウンドに立って投げ出すと松木監督は、そばにいた土橋コーチをつかまえて「おい、お前の初登板よりよっぽどいい」と新人選手の意外のデビューぶりに喜んでいた。２イニングを投げて１安打に押えた長持は「紅白戦といっても少々堅くなりました」と照れていた。

大西譲治

秘密兵器の大西登板

紅白戦に約７千人の観衆。この大入りに水原監督は「ここは昔からはいるんだよ」とご満悦。実践での焦点は秘密兵器？の右腕大西。スピードがあるのが取りえだが、カーブはまだまだ未熟だ。水原監督は「ちょうどスタルヒンのデビュー当時にそっくりなんだが、カーブがどうもねぇ。素質がいいだけになんとかものにしたい」と期待していたが・・・。