1955年
原と大野は、左の既成投手が宮沢一人という東映では希少価値をもつ左腕投手。巨人の藤尾が最上級生当時新人だった原は、藤尾さんたちがでてから、鳴尾も弱くなってと肩をすぼめる純情さにボクの球質はひねくれているから、打者の打ち気をはずして投げれば、身体は小さくても結構やれるという強気を同居させている現代的青年。父母はすでに泣く姉二人と未亡人の叔母だけが身寄りというのに暗さが見えないのもいい。五尺六寸、十六貫。
原と大野は、左の既成投手が宮沢一人という東映では希少価値をもつ左腕投手。巨人の藤尾が最上級生当時新人だった原は、藤尾さんたちがでてから、鳴尾も弱くなってと肩をすぼめる純情さにボクの球質はひねくれているから、打者の打ち気をはずして投げれば、身体は小さくても結構やれるという強気を同居させている現代的青年。父母はすでに泣く姉二人と未亡人の叔母だけが身寄りというのに暗さが見えないのもいい。五尺六寸、十六貫。