1974年
エース・黒田は右腕の本格派で、速球が低めに決まり出すと手元にきて伸びるだけにちょっと手が出ない。
1975年
勝敗のカギは何といってもエース黒田の出来ひとつ。右腕から投げ下ろす速球には力があり、シュートの切れ味も鋭い。昨年の大会では二年生ながら、直球、シュートでグイグイ押す小気味良いピッチングをみせ、大方の予想を覆して準決勝まで勝ち進んだ。この時のピッチングを今年も再現できれば、シード校との対戦が楽しみになってくる。
黒田、上々の試運転ー。少々相手不足だったとはいえ、薬園台を相手に四回まで、打者十六人に対し2安打2四球11三振のほぼ完ぺきなピッチング。特に立ち上がりに三者連続三振に切って取ったところなどは黒田本調子近しを思わせるに十分だった。真っ向から投げ下ろすストレート一本でカーブ、シュートは数えるほど。昨年の全盛時に比べやや伸びを欠いたが相変わらず速い。薬園台の選手が「こんなに速い投手と対戦したのは初めてだ」といっているように、左方向へ飛んだ打球が一本もなかった。しかし、薬園台が非力な打線だっただけにまだ本物とはいえない。最も得意としているインコースのシュート、落ちるタマに制球力を欠き、ストレートも高めに浮くので、本調子へはもう一歩。たしかに「相手がボールを振ってくれたから助かった」ようで、選球眼のいい粘りのあるチームだったらもっと苦しい投球内容となっていたろう。「春先にヒジを痛め満足な練習が出来なかった」という。「暑くなってきたので心配はなくなった」とほぼ完調をほのめかしていた。この次はもっとやりますといいたげである。大黒柱の復活を告げる黒田の好投は下総農の今後に十分な期待を持たせた。
エース・黒田は右腕の本格派で、速球が低めに決まり出すと手元にきて伸びるだけにちょっと手が出ない。
1975年
勝敗のカギは何といってもエース黒田の出来ひとつ。右腕から投げ下ろす速球には力があり、シュートの切れ味も鋭い。昨年の大会では二年生ながら、直球、シュートでグイグイ押す小気味良いピッチングをみせ、大方の予想を覆して準決勝まで勝ち進んだ。この時のピッチングを今年も再現できれば、シード校との対戦が楽しみになってくる。
黒田、上々の試運転ー。少々相手不足だったとはいえ、薬園台を相手に四回まで、打者十六人に対し2安打2四球11三振のほぼ完ぺきなピッチング。特に立ち上がりに三者連続三振に切って取ったところなどは黒田本調子近しを思わせるに十分だった。真っ向から投げ下ろすストレート一本でカーブ、シュートは数えるほど。昨年の全盛時に比べやや伸びを欠いたが相変わらず速い。薬園台の選手が「こんなに速い投手と対戦したのは初めてだ」といっているように、左方向へ飛んだ打球が一本もなかった。しかし、薬園台が非力な打線だっただけにまだ本物とはいえない。最も得意としているインコースのシュート、落ちるタマに制球力を欠き、ストレートも高めに浮くので、本調子へはもう一歩。たしかに「相手がボールを振ってくれたから助かった」ようで、選球眼のいい粘りのあるチームだったらもっと苦しい投球内容となっていたろう。「春先にヒジを痛め満足な練習が出来なかった」という。「暑くなってきたので心配はなくなった」とほぼ完調をほのめかしていた。この次はもっとやりますといいたげである。大黒柱の復活を告げる黒田の好投は下総農の今後に十分な期待を持たせた。