1960年
二日、西京極で行なわれた阪急対大洋のオープン戦に大洋のルーキー若生(中大)波山(東北高)がいずれも先発投手としてオープン戦にデビューしたが、若生は三回投げて三安打、無得点に切り抜けた。「まだゆるいカーブにたよるごまかしのピッチングだ」と本人もいうように得意の切れのいいシュートはみられなかったが、捕手の島野に注意するなどプレートさばきは新人ばなれしたもの。「肩がもっとほぐれてくればビシビシ投げます」と元気いっぱい。一方二試合で先発した波山について三原監督が「藤本英雄(現大和証券)のデビュー当時を思わせる腰のバネの持ち主」と期待していたが、三分の一回しかもたなかった。「別にあがっていたわけではなかったが、ストレートを投げようと思うと、なにかフワッと肩から力が抜けてしまって・・・。カーブを投げるときは落ち着くんだが・・・」と首をかしげていた。ストレートがほとんど高目に浮いていたのをみると、やはりあがっていたのだろう。「二人ともとにかく素質があるんだから、どしどし投げさせてオープン戦中になんとか一人前にしたい。波山とくらべるとやはり若生は大物だね」と三原監督はいっていた。
二日、西京極で行なわれた阪急対大洋のオープン戦に大洋のルーキー若生(中大)波山(東北高)がいずれも先発投手としてオープン戦にデビューしたが、若生は三回投げて三安打、無得点に切り抜けた。「まだゆるいカーブにたよるごまかしのピッチングだ」と本人もいうように得意の切れのいいシュートはみられなかったが、捕手の島野に注意するなどプレートさばきは新人ばなれしたもの。「肩がもっとほぐれてくればビシビシ投げます」と元気いっぱい。一方二試合で先発した波山について三原監督が「藤本英雄(現大和証券)のデビュー当時を思わせる腰のバネの持ち主」と期待していたが、三分の一回しかもたなかった。「別にあがっていたわけではなかったが、ストレートを投げようと思うと、なにかフワッと肩から力が抜けてしまって・・・。カーブを投げるときは落ち着くんだが・・・」と首をかしげていた。ストレートがほとんど高目に浮いていたのをみると、やはりあがっていたのだろう。「二人ともとにかく素質があるんだから、どしどし投げさせてオープン戦中になんとか一人前にしたい。波山とくらべるとやはり若生は大物だね」と三原監督はいっていた。