1969年
ファーム暮らしで十年選手になった森光正吉投手(28)が今シーズン限りで退団、球団職員として再出発することになった。森光は三十四年高知商から阪神入り、プロ生活十一年間で二勝四敗、もっぱらバッティング投手に終始した。それでも今季はその下積み生活が認められ、村山のアドバイスもあって一軍入りのチャンスをつかみかけたが、ついにモノにすることができなかった。中日から巨人へとバッティング投手一途に生きた選手として野口勝治が知られるが、森光もこの野口と同じように黙々と投げつづけ、チームの打力向上に一役買った功績が高く評価されたものだ。「ボクなりの人生を精いっぱい生き抜いてきたので悔いはない。ただ一つ残念なことは、チームが打てない打てないといわれることだけ、、」下積み生活で得た体験を再出発に生かしてがんばってくれることだろう。
ファーム暮らしで十年選手になった森光正吉投手(28)が今シーズン限りで退団、球団職員として再出発することになった。森光は三十四年高知商から阪神入り、プロ生活十一年間で二勝四敗、もっぱらバッティング投手に終始した。それでも今季はその下積み生活が認められ、村山のアドバイスもあって一軍入りのチャンスをつかみかけたが、ついにモノにすることができなかった。中日から巨人へとバッティング投手一途に生きた選手として野口勝治が知られるが、森光もこの野口と同じように黙々と投げつづけ、チームの打力向上に一役買った功績が高く評価されたものだ。「ボクなりの人生を精いっぱい生き抜いてきたので悔いはない。ただ一つ残念なことは、チームが打てない打てないといわれることだけ、、」下積み生活で得た体験を再出発に生かしてがんばってくれることだろう。