1982年
四国球界では球道クン(高知商・中西投手、現リッカー)と並ぶ本格派投手として評判を取った。1㍍85、78㌔と恵まれた体格から投げおろす速球は、マッハ・田中(電電関東)と比較しても決してヒケを取らない。今シーズンも5月19日の西武5回戦では11奪三振でノーヒットノーラン。チームの11連敗を救い、ファームのエース格にのし上がった。だが、この試合でも7四球を許すなど、「課題の制球力をつけること」(宮田二軍コーチ)は、まだ解消されていなかった。昨年は6試合に登板、防御率2.45だった成績が、今シーズンは16試合に登板。79回で三振は60個を記録しながら、四死球もほぼ同数の59個。このため防御率も4.67と悪くなっている。「結局は、まだ下半身が出来ていない、ということです。下が安定していないので、ボールを放す位置がバラバラになるわけです」岩下二軍監督が指摘するように、スタミナ不足で、いま一つ精彩を欠いた、というのが今シーズンだ。性格もどちらかというと真面目過ぎるほど真面目で、仲間には新宿二丁目(おカマっぽい)といわれるほどだ。だがマウンドでの図太さは持ち合わせている。「自分としては、逃げ腰にならず、気合を込めた全力投球だけを心掛けている」そうで、昨年のヤンキースの教育リーグでは堂々と3勝をマークしている。持ち味はストレートにカーブに、今季から手掛けているシンカーがある。宮田コーチにいわせれば「厳しさも足りないし、もっと欲を出してほしい」とのこと。それが、いいものを持ちながらも川本、荻原らの先輩を抜ききれない最大の原因となった。「今覚えているシンカーをものにできれば、一軍でやれる自信はある。とにかくじっくりと走り込んで下半身を作ることが先決」と密かに夢をふくらませている。果たして第二の岡部、工藤までに飛躍できるかどうか楽しみだ。
四国球界では球道クン(高知商・中西投手、現リッカー)と並ぶ本格派投手として評判を取った。1㍍85、78㌔と恵まれた体格から投げおろす速球は、マッハ・田中(電電関東)と比較しても決してヒケを取らない。今シーズンも5月19日の西武5回戦では11奪三振でノーヒットノーラン。チームの11連敗を救い、ファームのエース格にのし上がった。だが、この試合でも7四球を許すなど、「課題の制球力をつけること」(宮田二軍コーチ)は、まだ解消されていなかった。昨年は6試合に登板、防御率2.45だった成績が、今シーズンは16試合に登板。79回で三振は60個を記録しながら、四死球もほぼ同数の59個。このため防御率も4.67と悪くなっている。「結局は、まだ下半身が出来ていない、ということです。下が安定していないので、ボールを放す位置がバラバラになるわけです」岩下二軍監督が指摘するように、スタミナ不足で、いま一つ精彩を欠いた、というのが今シーズンだ。性格もどちらかというと真面目過ぎるほど真面目で、仲間には新宿二丁目(おカマっぽい)といわれるほどだ。だがマウンドでの図太さは持ち合わせている。「自分としては、逃げ腰にならず、気合を込めた全力投球だけを心掛けている」そうで、昨年のヤンキースの教育リーグでは堂々と3勝をマークしている。持ち味はストレートにカーブに、今季から手掛けているシンカーがある。宮田コーチにいわせれば「厳しさも足りないし、もっと欲を出してほしい」とのこと。それが、いいものを持ちながらも川本、荻原らの先輩を抜ききれない最大の原因となった。「今覚えているシンカーをものにできれば、一軍でやれる自信はある。とにかくじっくりと走り込んで下半身を作ることが先決」と密かに夢をふくらませている。果たして第二の岡部、工藤までに飛躍できるかどうか楽しみだ。