午前中、能楽のリハーサルを体育館でやっていた。
私は、緞帳を上げ下げする担当なので、
そのきっかけを覚えるために必死だった。
そんなとき、
「なんで、おぎさんじゃねぇの」という声がした。
声のほうを見ると、なんか見たことのあるデカイ男がいた。
その容姿と記憶がしだいにつながった。
「なんだ、Hくんか~、どうしてここにいるの?」
「おれは、この近くに住んでいるんだよ。
この辺まで来たんでちょっとよってみたのよ」
Hくんは、10年前閉鎖した半導体製造装置関連の
メーカーにいたときの同僚だった。
彼は電気の開発担当で、私は資材課だった。
部品のことでいろいろ助けられた。
仕事が終わるとよく飲みに行った。
Hくんはヤクルトファンで、女の子と私と3人で神宮まで
ヤクルト阪神戦を観に行ったことがあった。
彼はビニール傘を持っていて、
ヤクルトの選手がホームランを打つと
東京音頭に合わせて傘を開いて踊っていた。
なぜか阪神ファンの私も一緒に踊っていた。
私が山梨に単身赴任するまで楽しいつきあいをしていた。
彼は会社がなくなったときに、長野に戻った。
何年か前から中国で働いているという噂を聞いていた。
昨年の秋、九想庵のいろり端に、
中国に出張していたが日本に戻ってきた、と書いてあった。
私は、「おれが長野県民になったら飲みたいね」
とメールを送っていた。
おととい、彼からメールが来ていて返事を書こうと考えていた。
それが、まさか私の職場で会うとは!
こういう偶然が人生にはあるんですね。
Hくんは、客席に坐っていたきれいな女性を呼んだ。
「おれの女房だよ。中国で結婚したんだ」
と私に紹介してくれた。
彼女は、私の勤める文化施設でジャズダンスを習っているという。
昨日、ここでステージ発表もしたらしい。
いつか酒をあいだに、ゆっくりむかしのことを話したいものだ。
私は、緞帳を上げ下げする担当なので、
そのきっかけを覚えるために必死だった。
そんなとき、
「なんで、おぎさんじゃねぇの」という声がした。
声のほうを見ると、なんか見たことのあるデカイ男がいた。
その容姿と記憶がしだいにつながった。
「なんだ、Hくんか~、どうしてここにいるの?」
「おれは、この近くに住んでいるんだよ。
この辺まで来たんでちょっとよってみたのよ」
Hくんは、10年前閉鎖した半導体製造装置関連の
メーカーにいたときの同僚だった。
彼は電気の開発担当で、私は資材課だった。
部品のことでいろいろ助けられた。
仕事が終わるとよく飲みに行った。
Hくんはヤクルトファンで、女の子と私と3人で神宮まで
ヤクルト阪神戦を観に行ったことがあった。
彼はビニール傘を持っていて、
ヤクルトの選手がホームランを打つと
東京音頭に合わせて傘を開いて踊っていた。
なぜか阪神ファンの私も一緒に踊っていた。
私が山梨に単身赴任するまで楽しいつきあいをしていた。
彼は会社がなくなったときに、長野に戻った。
何年か前から中国で働いているという噂を聞いていた。
昨年の秋、九想庵のいろり端に、
中国に出張していたが日本に戻ってきた、と書いてあった。
私は、「おれが長野県民になったら飲みたいね」
とメールを送っていた。
おととい、彼からメールが来ていて返事を書こうと考えていた。
それが、まさか私の職場で会うとは!
こういう偶然が人生にはあるんですね。
Hくんは、客席に坐っていたきれいな女性を呼んだ。
「おれの女房だよ。中国で結婚したんだ」
と私に紹介してくれた。
彼女は、私の勤める文化施設でジャズダンスを習っているという。
昨日、ここでステージ発表もしたらしい。
いつか酒をあいだに、ゆっくりむかしのことを話したいものだ。