笑う警官

2010年04月12日 | 健康・病気
札幌市内のマンションの一室で婦人警官が殺された。
その部屋は警察が借りていた秘密のアジト、
被害者は、道警本部の防犯総務課の婦人警官水村朝美巡査だった。
そして、水村と付き合っていた銃器対策課の津久井巡査部長が犯人と断定された。
さらに津久井が拳銃を持った危険な覚醒剤中毒患者であるという発表がなされ、
射殺命令まで下された。
大通署の盗犯係の刑事佐伯警部補は、道警本部の発表を信じなかった。
かって津久井とは、人身売買組織摘発のためおとり捜査に従事した仲だった。
そのとき佐伯は、津久井の機転で救われたことがあった。
津久井を信じる佐伯は、大通署の部下や仲間から有志を募り、
秘かに私的捜査隊を結成して、津久井の無実を証明しようと動く。
津久井は、拳銃と覚醒剤を所持していて逮捕された郡司警部の部下だった。
津久井は翌日、道議会の百条委員会で、警察の腐敗問題を証言する秘密証人だった。
佐伯は、津久井の射殺命令は百条委員会で証言させないようとする
警察の上層部の陰謀だと確信する。
(「笑う警官」佐々木譲著 ハルキ文庫)

面白かったです。
久しぶりの警察小説だった。
この本は、NHKラジオの本のコーナーで児玉清が勧めていたので買っていて、
やっと1月から読みはじめた(女房が先に読んでいる)。
私は、本を読むのが遅い。遅すぎる。
読み始めてから作者が直木賞を受賞した。

元々、単行本刊行時のタイトルは「うたう警官」だった。
角川春樹に「笑う警官」に替えるようにいわれたらしいが、
私は、「うたう警官」でいいと思う。
でないと、小説の内容と題名が一致しない。


笑う警官 (ハルキ文庫)
佐々木 譲
角川春樹事務所

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コメント
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