午後10時過ぎ、今日の九想話に何を書こうかと考えた。
久しぶりの2連休でした。
また明日から土曜日までの仕事です。
この休みの間に食べたもののこと、庭のこと、亡くなった渡哲也のこと、
暑い夏のこと、今日観た「サザン特別ライブ2020」のこと、etc
でもどうしても今日の九想話はこのことを書きます。
8月3日にNHK-BSPで放送されたものを録画した「母と暮せば」を、今日観た。
何の考えもなしに観はじめて、あ・・・、これは井上ひさしの「父と暮せば」の
対となる作品として山田洋次が映画にしたものだ、と気づいた。
「父と暮せば」は、私の友人の劇団「水無月」が、何回も公演していて私もかなり観た。
(九想話にも何度も書いてます)
原爆投下後の広島を舞台に、被爆した父の亡霊と娘を描いた二人芝居です。
そう分かって私は、心を正座させて映画を観た。
この映画では、母のところに息子の亡霊が現れる。
そしておしゃべりな息子は、母の今の暮らしのこと、
恋人だった女性のことも母にいろいろ話す。
原爆の落ちた日のこと、それ以前のことも語る。
これ以上は、これからこの映画を観るかもしれない人のために書かないことにします。
私は、ときどき涙を流しながら観ていました。
いい映画でした。
原爆で死んだ息子の大学の教授は酒が好きだった。
原爆を浴び、病院に担ぎ込まれた教授は、死ぬ間際に「酒が飲みたい」という。
看護婦が、消毒用のエタノールを水で薄めて口に含ませると、教授は苦しんだ。
アルコールをチューブで直接胃に入れてくれと頼む。
当然、医師たちはその要求を断る。
私は、あの教授の気持ち、分かるな~。
私が死ぬまでつきあいたいものは、やっと分かりました。
「酒」です。