ランメルスベルク鉱山の博物館(Rammelsberger Bergbaumuseum)へ行った。10世紀ごろから銀や銅、鉛などが採掘され、ほぼ資源が枯渇した1988年に閉鎖された。
博物館では鉱山の歴史、技術、鉱物、経済、坑夫たちについて詳しく知ることができ、ソクチくんは結構楽しんでいた。博物館の建物はテーマ別にいくつかに分かれていて、私たちは2つしか見ることができなかった。
坑道はツアーで入ることができ、私たちは200年ほど前の坑道を歩いて回るツアー(所用時間1時間15分程度)に参加した。
集合場所には坑夫たちが使用していた作業着が天井からつるされていた。ワイヤーで作業着を上下させる。当時使われていたコーラやたばこの自動販売機もそのままあった。
私たち見学者も安全のためにヘルメットを着用する。坑道の天井は低いところがあり、私も2,3回ヘルメットをぶつけた。
写真は坑道の入り口。中はもちろん見学用に電気が通っているけれど、それでも暗い。坑夫は鉱山に入り採掘するのにオイルランプを使ったけれど、そのオイル代は給料から引かれたらしい。なので、
5人で1つのランプを使用
してオイル代を節約したらしい。採掘場でガイドさんが電灯を消し、ろうそく1本だけ灯したけれど
はっきり言って真っ暗
だった。この暗さの中、よく作業できたな、と思う。そして、その1つだけ灯しているランプが天井からしずくが落ちたりして消えることもあったという。そんな時は本当に真っ暗なので、再びランプをつけるまでに
30分ほど
かかったという。賃金は出来高制なので、仕事ができない間は当然ゼロ。8時間勤務で、その間にトイレに行ったりするとその間もゼロ。厳しい。トイレと言っても、当然単なる桶だったりする。そして、その桶を
誰かが外に持っていく
必要がある。見学の最後に
とても急な階段(ほぼはしご)
があり、それを登るのも大変だったけれど、当時は本当のはしごだったわけで、片手に桶、片手ではしごをつかんで数十メートル登るのはきついな、と思っていたら、どうやら当時は
若者または悪いことをした人
の仕事だったらしい。
ガイドさんの説明では、坑夫は8時間鉱山で採掘をするけれど、採掘前と採掘後に1時間ずつ礼拝したり、採掘後は
無料でシャワー
を浴びることができた(オイルランプのオイルは有料だったのに)りで、結局トータルで15時間程度拘束されたらしい。
この鉱山には、水車が4つ(水路は1本)あり、水を最大限に利用している。4つの水車の内の2つは鉱石を運び上げ、あとの2つの水車は地下水排水ポンプを作動して地下水を排水していたらしい。