ネットでお薦めの本を探すと、ケンフォレット著の大聖堂が挙げられていることが多いので、私も「機会があれば」と思い、それほど積極的ではないけれど、個人売買などで探していた。
そんな時、本の交換場所に写真左のThe Pillars of the Earth(邦題:大聖堂。直訳は「地の柱」?)があった。思わず持って帰ってきたけれど、この本、
厚さ4センチほど
ある。私は日本語でも英語でも読むのがとても遅い。1冊を何日もかけて読むので、最初の方の出来事や人物は比較的忘れる。日本語だと斜め読みで読み返すこともあるけれど、英語だと斜め読みができないので「このあたり」と見当をつけられる場合以外は読み返さない。
さらに、ケンフォレットの英語は読んだことがないので「この本、読めるのか?」と不安になった。その後、写真右のTriple(邦題:トリプル)を見つけ、こちらは厚さが半分程度(350ページほど)なのでまずは薄いほうから、と思い手に取ったけれど、これ、原子力爆弾製造のためにウラニウムを入手したいイスラエルとそれを防ぎたいロシアとアラブの攻防戦で、中東情勢について知識が皆無な私は普段なら選ばないテーマだけれどケンフォレット著だったので読むことにした。
各諜報機関のスパイが三つ巴になって繰り広げられる様子に思いがけず序盤から夢中になった。中東に全く詳しくなくてもぐいぐいと読ませるのはさすがベストセラー作家だな、と思った。途中から恋愛要素が登場し、船で銃撃戦になり死者がたくさん出てからはストーリーに乗り切れなかった。
そして当然のように2人ほど「あれ?この人はどうなったんだっけ?」という人がいる。読み直そうかどうしようか迷う。
さて、ケンフォレットの英語は、というと、
コンマが少ない
というのが私の印象。主文副文というのかな、例えば、
If the weather is fine tomorrow, we go for a walk. (明日天気が良ければ、私たちは散歩に行く。)
の文だと、Ifからtomorrowまでが副文、その後が主文と呼ばれると思うのだけれど、ケンフォレットは副文と主文の間のコンマがないことが多く、流して読んでいると意味が取れなく、読み直さないといけない文章が多かった。
今回作品に登場するのは中東と船ということで、それらに関するいくつかの単語を覚えた。
・fedayee(複数形はfedayeen):(イスラエルに対する)アラブゲリラ
・kibbutz:キブツ(イスラエルの農業共同体)
・Mossad:モサド(イスラエルの秘密諜報機関)
・chartroom:海図室
・stern:船尾
・aft:船尾近くに、船尾近くの
・superstructure:船楼など船の主甲板上の部分
今後The Pillars of the Earth(大聖堂)を読むかどうか、迷っている。ソクチくんに読んだことあるかどうか聞いたら、「ドイツ語版を読んだ」とのことだった。そして、『何十年かの話が1冊になっているわけで、
1年に1人死ぬとしても何十年かあればかなりの人が死ぬ
よね』と言われ、さらに迷う(私にとって読書は娯楽なので、楽しい気分で本を読みたい)。
とりあえずは死者の出ない軽めの話を読む。