先日、数年悩んでいたが、とうとう刃の黒幕(シャプトン)#8000を買った(写真)。8000番仕上げ砥である。この研ぎ味を試してみたかった。また、もう一つ大きな理由があったが、それは後日の話題。松阪の研ぎ師さん(月山義高刃物店)は#2000の次は#8000と言っていたし、シャプトンの説明書にもそのように。多分、これは砥石の粒度差がだぶらないためのようだ。(#1000の次は#5000とある)
独身時代から、出刃など刃物は研いでいたし、結婚以来、家の包丁は今日まで研ぎ続けている。
今年はコロナのおかげでいろんなイベントが中止となっている。イベントの中には人寄せのためか、包丁研ぎのサービスを売り物の一つにしているものがある。
毎年、そうした機会をあてにしている年配のご婦人もいるようで、今年のこういう状況を受け、親切心からか、山の神が2軒の家の包丁3本を預かってきた。「研いで」とのたまう。
一年に一度の研ぎの機会しか与えられない包丁も気の毒ではあるが、そういう包丁を研ぐのも気の毒である、とは思わないのである。
仕方なしに、というか頼まれればよく切れるように研ぐのが研ぎ師の思い。明日は仕上げ研ぎの段階までできたかな。包丁3本であるが、今買えば、16000円ぐらいの包丁から2500円ぐらいのスーパー包丁(スーパーで売っている包丁)まで様々。
値段の差は、材料の値段差、製法(人件費)の差と切れ味の持続性かな。安くても切れ味は、最初はそう変わらない。仕上げといっても、以前購入した同じシャプトンの#2000で終了である。家庭用ではそれで十分と思う。自分の家の和包丁を#8000で研いでみたが、ピカピカにはなった。