先日、現役時代の同僚8人と居酒屋で忘年会をしました。
ふと気が付くと、その居酒屋に「親父の小言」と書かれた額が掲げられていたのです。
日常生活上の教訓として参考になりそうなので、ご紹介することにしました。
最近では小言を言う親父は少なくなったかも知れません。
掲げられている「親父の小言」は、小言と言うより子への教訓を書いているものでした。
『親の小言と冷酒は後で効く』から書き出されていますが、これは「親の意見と冷酒は後で効く」という諺をもじったもで、冷酒は飲んですぐより、後になってじっくり効いてくることから、親の意見も後になって効いてくると教えているものです。
・これが居酒屋に掲げられていた「親父の小言」です。
「親父の小言」には参考になるものがたくさん書かれているので、主なものを列挙します。
・人には腹を立てるな ・恩は遠くから返せ ・人には馬鹿にされていろ ・年忌法事を怠るな
・家業には精を出せ ・働いて儲けて使え ・人には貸してやれ ・女房は早くもて (嫁を早くもらえ)
・博打は打つな ・大めしは食うな ・世話やきにこるな ・人の苦労は助けてやれ
・戸締りに気をつけろ ・何事も身分相応にしろ ・神仏はよく拝ませ ・朝は機嫌よくしろ
・年寄りはいたわれ ・義理は欠かすな ・大酒は飲むな ・借りては使うな(借金するな)
・貧乏は苦にするな ・判事(保証人)はきつく断れ
いずれももっともなことです。
先祖を敬い、一生懸命働いて、そして義理を欠かさず、分相応な生活を送れと言うことです。
同じような諺に、「親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない」もあります。
その意味は、親が子の為を思って言う意見には一つとして無駄がなく、全て役に立つ事ばかりだから、心して聞きなさいということです。
「仇」は「徒」とも書き、実を結ばない「徒花(あだばな)」のことで、茄子の花も無駄花がなく、全て実を結ぶ野菜なので摘花するよりは落花を防ぐような管理をしなさいの意味からです。