芯を持った丸太はだいたい割れます。
木材は乾燥すると収縮します。
収縮が始まるのは、自由水がなくなり、細胞壁に含まれる結合水が蒸発しはじめる含水率30%くらいからです。
木材が乾燥するに伴い三次元的に同じ率で収縮するなら、同じ形のまま小さくなるだけです。
しかし、
・繊維方向(縦方向)
・半径方向(芯に向かう方向)
・接線方向(年輪に沿った方向)
で収縮率が違います。
おおよそ、繊維方向の収縮率を1とすると、半径方向は10、接線方向は20と言われています。
丸太の椅子もこのとおり芯に向かって割れています。
半径方向に対して接線方向が倍縮むので、この割れはほぼ宿命です。
たまたま、イベントなどで使えないかと丸太の輪切りを試行錯誤中で、この割れを観察しましたのでご報告します。
普通の丸太の輪切り
かなり乾燥していますが、これからもう少し割れるかな?
稀に、その木の個性なのか、タイミングなのか一向に割れないのも見たことがあります。
25mmのドリルで芯を抜いたもの
芯を抜くと割れにくいようです
芯の空洞が接線方向の収縮を吸収しているのでしょうか?
乾燥に従い若干穴が小さくなった気がします
15mmのドリルで芯を抜いたもの
同様に割れにくいようです
15mmのドリルで芯を抜き、一部をカットしたもの
カットした部分が弱いので、そこから割れてきました。
これを見ると割れていない芯抜き輪切りも、なんとかやっとこさ割れないで耐えていると思われます。
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