全員斬首されたはずの豊臣秀次の子供たちであるが、なぜか秀次正室の娘が二人生き残って、そのうちの一人は後に真田信繁(幸村)の側室になった。信繁の側室の隆清院がそれである。しかしドラマでは幸村と秀次の娘は描かれたことがないようである。
秀吉による秀次一族の皆殺し政策の中にあって、なぜ隆清院は生き残ることができたのか? そして、どのような経緯で、隆清院は真田信繁の側室になったのか、興味は尽きない。発覚すれば自身にとっても不都合であろうに、罪人・秀次の娘をかくまったという史実は、真田信繁の優しい人間性を物語る重要なエピソードであるように思える。秀次の娘をドラマに登場させると格段に面白くなるだろう。
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江戸末期から内発的に自生しつつあった、日本型の民主主義への発展径路が、明治維新によって強引に捻じ曲げられてしまったと私も思います。日本は古来から象徴天皇制であり、それが正しい姿でしたが、天皇を「主権者」と錯覚する水戸国学の誤った歴史認識を敷衍させることによって、天皇の名の下の官僚独裁権力が生み出されてしまいました。「彼ら」は、「主権者」であるはずの孝明天皇が、「彼ら」の意図に反して王政復古に反対すれば、暗殺して取り除くことも辞さなかった。結局のところ、彼らは天皇など、自らの独裁のための道具としか考えていなかった。安倍政権もそうでしょう。今上天皇は、日本は古来より象徴天皇制だとおっしゃり、天皇を「元首」と規定する自民党改憲案に反対しておられます。「彼ら」の思想が、いかに危険か、そして天皇制そのものも危うくするものであるということを、天皇陛下はよく認識しておられるからだと拝察します。 . . . 本文を読む