代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

八ッ場ダム建設予定地の遺跡保存を求める緊急アピール

2013年03月01日 | 治水と緑のダム
 昨日(2013年2月28日)、「ダム検証のあり方を問う科学者の会」が八ッ場ダム建設予定地の遺跡保存を求める緊急アピールを文化庁長官あてに出しました。

 アピール文は八ッ場あしたの会の下記サイトに掲載されています。
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=1864

 さらに、作家の森まゆみさん、詩人のアーサー・ビナードさん、歌手の加藤登紀子さん、劇作家の坂手洋二さん、翻訳家の金原瑞人さん、きくちゆみさん、劇作家の永井愛さん、俳優の中村敦夫さん、未来バンクの田中優さん、童話作家の中川李枝子さんの呼びかけによって、総勢347人の文化人も遺跡保存に賛同するアピールを出しました。
 これだけ大きな動きになっても、全国紙は全くとりあげてくれないです。このブログをご覧になった皆様、ぜひツイッターなどで拡散してくださると嬉しく存じます。
 文化人のアピールは下記サイト参照。

http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=1865

 八ッ場ダム建設予定地は縄文時代から江戸時代までの複合遺跡群です。とくに天明の浅間山
大噴火によって江戸時代の集落が当時の生活の香りをそのまま残す形でタイムカプセルに凍結されたように埋もれており、「日本のポンペイ」と呼ぶにふさわしい、世界的に見て貴重な遺構です。

 縄文遺跡、弥生遺跡、中世史跡として戦国真田家の本拠であった岩櫃城とその周辺の山岳城郭群、そして江戸時代養蚕や酒造などで潤った様子がうかがわれる豊かな農村生活の遺構・・・・。古代から中世、近世までの活きた歴史の教材を身近に体験できる地域はそうありません。とくに江戸期の農村生活の実態解明のために学術的にきわめて貴重な価値を有しています。この地を自然・歴史を学ぶ野外ミュージアムとして保全することこそ、真の地域振興と生活再建につながります。
 そして群馬県が世界に誇ることができる歴史遺産となることでしょう。

 少なくとも、遺跡の全容が解明されるまで、ダムの本体工事予算を凍結せねばなりません。

 また、ダムの建設予定地では、浅間山の火山岩堆積物からなるもろい地質が、ダム本体工事とともに地すべりを誘発するだろうと危惧されています。この不安が払しょくされない限り、本体工事に予算を付けることはあってはならないと思います。
 

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