民主党予備選でのサンダース候補の躍進に衝撃が走っているようだ。日本でも、保守、新自由主義・市場原理主義層がパニック状態に陥っている様子がうかがわれる。
サンダースが大統領になる可能性はあると思う。今回では無理だったとしても、4年後にはサンダースの政策を継ぐ左派政権ができる可能性は高いと思う。日本人は心の準備をしておくべきであろう。
サンダースを「極左」呼ばわりして攻撃する人々が多い。見当はずれの攻撃をするのは、心の余裕がなくなっている証左であろう。そういう人々はサンダース候補の公約をよく見てほしい。国民皆保険や公立大学の無償化などは、ノルウェーやスウェーデンなどの北欧諸国などでは当然のこととして実行されていることばかりだ。彼らの定義では、スウェーデンもノルウェーも「極左」なのか。
社会主義なんて時代錯誤だ! という声も聞こえてくる。たしかに日本では、それらの概念が一時期社会を席捲し、彼らが党派対立と内ゲバで自滅していったこともあり、「社会主義」に嫌悪感を抱く人々が多い。
しかしアメリカでは、ルーズベルトの死後というもの左派思想は弾圧・抑圧されてきたために、若者たちはそれらの概念を古臭いとも何とも思っていない。「社会主義」は、新たな息吹をもった新鮮な響きを持って迎えられている。
アメリカは、文化的に個人主義、市場主義、競争主義が根付いた国である。にもかかわらず、ウォール街や軍事産業や保険会社や製薬会社や遺伝子組換産業など強欲な人々が、不透明で不公正な手段で儲けようとして、もはやまともな競争も行われなくなってしまった。
本来の市場経済も阻害し、1%による富の収奪が横行しているのが、断末魔のグローバル資本主義の姿である。社会主義者が大統領になるくらいで、ちょうど中和されて、いい感じに中道な経済システムになるだろう。
社会主義というと、これまで皇帝の専制体制の伝統のまま社会主義化したソ連と中国の例があり、それでネガティブなイメージを持つ人々が多い。アメリカで、共和政治の伝統の上に民主的な社会主義者が大統領になれば、専制とは無縁な、新しい民主的社会主義のモデルが生まれるだろう。
アメリカの財政事情で、いきなり公立大学の全面無償化は難しいとは思うが、それを目標としてできることから一歩一歩進んでいくことは大きな意味がある。医療と教育の無償化は、人類が目指すべき普遍的な理想である。
日本人が懸命に自力で変わろうとしても、これまで宗主国とそれに従属した官僚たちが許してくれなかった。もはや自力本願はあきらめて他力本願で行くしかなさそうだ。宗主国がまともになれば、植民地も変わらざるを得ない。
アメリカで左翼政権ができた場合、対米従属を堅持することを自らの使命としている日本の官僚たちはどうするのだろう? 左傾化したアメリカへの対米従属を維持するのか、それとも脱米に動くのか?
アメリカ政府が、99%の利害を代表して、強欲な1%の人々との闘いを始めるのであれば、日本の財界は脱米に動こうとするだろう。しかし、ここはぜひ対米従属思考のしみついた日本の官僚に根性を見せてもらいたい。左傾化したアメリカに追従し、格差是正のための政策を実行してほしいものだ。
http://jp.wsj.com/articles/JJ11413370822347474851618881602361606085108
安倍さんはおそらく、ご自身の言動の大きな矛盾に気づいていないのでしょう。だから「相互理解の努力を」なんていえるのです。しかし普通に考えたら矛盾しているとしかいえません。
安倍首相は去年イスラエルを訪問したときに、イスラエル国旗の前で「テロに屈しない」と発言しました。パレスチナの人たちにっても大変ショックだったと思います。その前の年にイスラエルが行ったガザ地区への攻撃は、多数の民間人の死者を出しています。しかし、このとき攻撃の名目は「対テロ作戦」でした。
しかも、日米が共同で開発する戦闘機をイスラエルに提供する計画もあります。
このような状況なのだから、安倍首相の「相互理解の努力を」という発言はあまりにも矛盾し過ぎている言わざる得ません。
本当にパレスチナとイスラエルの平和を実現させたいなら、この問題については、以前のような中立の立場にもどるべきです。安倍さんは考え方を改めた方がいいです。
ところで、国内政策で社会主義を抱えたところで、国際政策がましになるとは限らないので、その点だけはご注意を。
返信遅れてすいませんでした。
サンダース、ヒラリーに惜敗で残念でした。
>国際政策がましになるとは限らないので
もちろんその通りです。オバマもキューバとの国交で独自性発揮しても、対日外交なんてジャパン・ハンドラーたちに丸投げですからね。
アメリカで左派が大統領になったとき、日本の側がその政権との人脈を駆使して、ジャパン・ハンドラーたちのハシゴを外さないとならない。それができる人材が育たないことには・・・・・・。