三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

弘前のコロニー型住宅

2007年03月11日 06時29分16秒 | Weblog

きのうは札幌から青森へUターン。
午後から弘前の住宅撮影に立ち会いました。
この家がそうなんですが、いくつか、面白い特徴を持っています。
まず、この家は地域の建築家のみなさんがコンペを実施して
建てられた住宅、ということ。
青森では、地域の建築家のみなさんが、建築家によるコンペを主体とした
設計デザインと、施主直営工事による家づくりシステムをはじめています。
昨年から本格的に事業を開始して、
すでに8件ほどの建築実績も上げているということなのです。
全国各地でPM方式という新しい住宅づくりのスタイルが
広がりつつありますが、この青森では、直営工事の
マネジメントも、A&Aマネジメントという事業主体が受け皿となって
運営されています。
直営工事といっても、やはりサポートする事業体がなければ、
頼む側としては、いろいろ面倒であったり、
基本的な情報なども得ることができないからなのですね。
最初、昨年、設立した当時には、
さて、いったいどのように進行させていくのか、
いろいろに予想される軋轢など、不安もいっぱいあると思った次第。
しかし、みなさん、新しい試みに大きな盛り上がりを見せているようです。

いっぽうで、この家は既存農家の敷地内の、
あたらしい「集住」のかたちを表現もしている住宅です。
建て主さんは、農家の若い息子さん夫婦。
親の持っている敷地内に、独立した自分たちの棟を建てたのです。
聞いてみたら、こういうパターンの家づくりが3件ほど続いたそうです。
土地代がほとんどゼロでいい、総額としての建築コストが削減できる
というような大きなメリットがありますね。
広くいえば2世帯住宅なんですが、それこそ「スープの冷めない」距離。
既存の住宅形式の中に、
あらたな棟を加えるという建築の側面を持ってもいるわけですね。
アジアに広く存在する、機能分離した棟が敷地内に分散して、
回遊するように生活する装置になっている、ような。
そういうスタイルの「津軽版」という面も併せ持った住宅でした。

この家の詳細については、4月15日発売の
リプラン東北版で掲載いたしますので、どうぞごらんください。
って、突然PRモードに切り替わっております。(笑)
自分でいうのもなんですが、
今回の号も、たいへん面白い住宅がたくさん掲載されています。
お買い求めいただいて、けっして損にはなりません。よろしく。
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地域が求める住宅デザイン

2007年03月10日 05時54分05秒 | Weblog

東北で一円を対象とした住宅雑誌をはじめて4年。
東北って、各県ごとの商圏が明確で、県をまたいで仕事をする
というようなケースもきわめて珍しい、という声を聞くことが多くありました。
それがだんだん、商圏の拡大化が進行しているのか、
青森県南部、八戸や十和田などの地域で建てられたモデルハウスに
仙台地区から、多くのみなさんが訪れる、というようなことが起こりました。
リプラン東北版誌面で紹介している、この地域のツーバーフォー住宅ビルダーの
斬新なデザインが、新鮮な驚きを持って受け入れられていたようです。
そんなことから、相次いで、この地域から
仙台に進出するビルダーさんの動きが続いています。
写真は、モダンデザインとして、多くの支持を集めているビルドライフさんの
仙台の北の富谷大清水地区のジャスコ裏手にある、最新モデルハウス。

仙台地域って、保守的なのか、デザインで言えば、
圧倒的に寄棟の屋根が多くて、やや軽快感に欠けるようなデザインが主流。
内部の間取りについても、伝統的なスタイルに忠実というか、
提案力に、やや思い切りが少ないような印象があります。
そういう意味では、北海道・さっぽろなどのように
デザインは地域の建築家やビルダーの方が斬新で、
ハウスメーカーはひたすらクレームの出ないデザインを行っている。
というようなマーケット状況とは、だいぶん違いがあるなと、感じられます。
仙台では一般のみなさんは、外部も内部も、デザイン性はむしろ
大手ハウスメーカーの住宅の方が、いいと思われていると感じます。
そしてそうした全国ハウスメーカー住宅は少し高級イメージで売っていて、
地元ビルダーさんは、そういうデザイン性勝負は、ハナっから諦めて、
ひたすら、「同じようなデザインなら、価格的にお得ですよ」
というスタンスで、ユーザーに訴求している感じが強い。

このあたり、わたしの印象なので、独断的かも知れません。
もちろん、すぐれたデザインの地元ビルダーも多くはありますが、
全体的な印象という意味ですので、誤解ないようにお願いいたします。(笑)
そんななかに、どっちかというと、北海道スタイルの
モダンデザインスタイルに近い感覚の住宅提案をビルドライフさんは、持ち込んできたワケ。
聞いてみたら、こういう無落雪の屋根を見て
地元ビルダーさんからの第1印象として、「雨はどうなんだか?」
というような声が聞こえてきたんだとか。
まぁ、そのようなポイントはきびしい気候条件の中で
技術的に十分クリアしてきているのだけれど、
仙台地元の建築業界の常識の中では、これだけでも驚きがあるそうです。
こういうシャープなキュービックスタイルで、性能的にも
高断熱高気密、耐久性もいい、というのが信じられないということ。

そんなこんなで、わかりやすい現物モデルによる仙台への
本格的な北方型モダンデザインとその住宅性能の登場であり、
地域のみなさんが、どんな感想で受け入れられるのか、
たいへん興味を持って推移を見させていただいている、というところなのです。
外観だけ、写真掲載しましたが、内部デザインの方が
はるかに面白いのがビルドライフさんなので、
仙台のみなさん、大いにご覧いただきたいものだと思っています。
某社のように、しつこく営業勧誘するということは
人員スタッフも少なく(笑)、けっしてありえません、ということです。ご安心を(笑)。
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秋田青森さっぽろ、道中記。

2007年03月09日 07時17分09秒 | Weblog


写真は、おとといの昼に食べた国道添いの店の「稲庭うどんランチ」。
せっかく秋田西武の入っているビルの上階のホテルに泊まったのに
タイミングがまったく合わなくて、地階にある
佐藤養助のお店には行けませんでした。
まぁ、本当は、わたしそういう有名店がいい、みたいな嗜好はあまりありません。
ということは、このブログを見ていただいているみなさんには
そろそろ、ご理解いただけているかも知れませんね。
なんといっても、もう577回も書いてきているんですよね。
毎日のようにあっちへ移動、こっちへ出張っていう生活であることも
おわかりいただけますよね。
きょうなんか、わが家に帰ってきたけれど
息子から「あしたはまた、どっかいくんでしょ?」なんて、
まるで、風来坊のように言われてしまいました。
笑うしかないような毎日でして、こういう食事を選ぶのも、
だんだん、こころの華やぎというものから遠くなってきますね。
やはり息子と、家庭料理をのんびり作りながら
だらだら食べるような時間が、食べるのにも一番いいと気づかされます。
まぁ、人間、忙しく動き回って、働けるというのは
たいへん幸せなことだと言うことは、身にしみてはいますけれど。
でも、やっぱりポテトサラダを自分で作って食べさせてやりたいな、
というような気分も、襲ってまいりますね。やはり。

きのうは、秋田から青森空港まで車移動で
そこから車を、新装の空港駐車場に泊めて、飛行機で札幌へ。
秋田から、能代東までの高速利用から、国道7号で
大館経由、碇ヶ関で東北道に乗っかって、
浪岡インターから青森空港っていう経路を取ったのですが、
いつも思うのですが、この国道7号線区間、
ここの交通状況がなかなかにこたえます。
どうも、生活道路も兼ねているようで、渋滞っぽい感じもあるし
信号の数も、止めさせられる回数も格段に多いと感じます。
きのうはそのうえ、各所で、って5~6カ所で
お決まりの年度末道路工事シーズンでしたので、
鈍足ぶりに拍車を掛けさせられた走行状況でした。
距離は50kmくらいなんだけど、時間は2時間くらいかかったかなぁ。
あんまり時間かかるんで、コーヒーを一杯飲みたいと思うんですが、あいにく
そういう店もなかなかありません。
やっと見つけても、コーヒーをその日初めて落としてくれる。(涙)
たっぷり15分くらい、手間を掛けてくれたありがたさを実感します(笑)。
で、おねえさんに聞いてみたら、みなさん、秋田北空港の方向を目指して
ちょっと遠回りになるけれど、国道を迂回して山道を走行して、
そのうえ、青森からは遠くなる十和田インターを目指すんだそうです。
そっちは、ほぼ、渋滞がないということだそうです。
でも、たまに来るんで、そこまでの決心はつかないまま、
国道経由して走りましたが、情報を得てからは
「やっぱりいうこと聞いておけばよかった」って
後悔が募ってくるような、相も変わらぬ走行状況が続きましたです、ハイ。
で、まぁ、時間にゆとりはあったので、もういいや、と半分、やけ気味に
途中、日帰り温泉に飛び込んでおりました。
って、これも、お湯は素晴らしいんだけれど、
ロッカーキーにバンドがついていない・・・。
それなのに、「肌身離さずお持ちください」って注意書き。
裸になっているのに、どうやって持っていればいいんだよ、とつっこみたくなるけれど、
ここらへんまでくると、諦念の方が上回ってきまして
なすがまま、状況を受け入れたくなってきます(笑)。
じっと、手につかみながら、サウナやお風呂に浸かっておりました。
外は小雪から、やや強い本降りのいい具合の雪見風呂・・・。
えぇ~、やばい、飛行機飛ぶかなぁ、例の青森空港だし・・・って、また、
心の平安をかき乱すような状況不安がめぐってまいります、けれど・・・。

でも、ことしは小雪・暖冬の影響で
青森空港はあまり運行状況、悪くはないんだそうですね。
おかげさまで、なんの不安もなく快適・爆睡、空の旅で、
いっきに千歳到着いたしました。ありがとうございました。
ということで、あすから、また青森に戻ります(笑)。
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講演、無事終了!

2007年03月08日 05時49分56秒 | Weblog
いろいろと忙しい中、やっぱり頼まれた講演には
少なくとも資料づくりとか、全力で当たらなければ、というプレッシャーで
ここんとこ、神経が張り詰めていた講演、なんとか無事終わりました。
きのうは、今年の暖冬の終わりとは信じられないような吹雪混じりの中、
会場に40人ほどのみなさんが見えられまして、
住宅リフォームの盛り上げについてお話しいたしました。
やれやれ、やっと終わってひと安心と言うところです。
まぁ、お役に立てたのかどうかは、心許ないところですが、
お約束したことを何とか果たせたという気持ちでございます。ふ~っと。
秋田のみなさんには、暖かい心遣いをしていただき、
感謝の念で一杯でございます。

そんなことで、張り詰めていたものがやっと終わった安堵感から、
食事後は、まったくのバタンキュー。
どっぷりと深い睡眠を取ることができまして、さわやかな目覚め。
さて、本日はいったん札幌に帰還すべく、
なんと、青森空港を目指して一路、車を走らせる予定。
たいへん変則日程ですが、しかたない。
でもまぁ、秋田県から青森県という、難関です(笑)。
どうも、ここの移動って、いつも思ったよりも時間がかかるという印象。
事前にインターネットで調べたら、約180kmの行程ではあるんですが、
気は抜けません(笑)、前回の逆コース(といっても、目的地が違いますが)
では、このブログでも触れたように、それほどの距離でもないのに、
十和田湖周辺で、遭難寸前の目にあっております。
まぁ、そんなことは行程上、ありえないまでも、
時間にゆとりを持って、朝早めに出発したいと思っています。
そういうことで、本日はそれほど内容のないブログです(笑)。
よろしくお許し願いたいと思います。ではでは。
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意図的な玄関三和土の段差

2007年03月07日 06時08分06秒 | Weblog

きのうは、札幌でギリギリまで作業して、
あわただしく仙台へフライト。そこから、車で秋田へ移動。
片道3時間半くらい、280kmの走行でした。
なんでこういうスケジュールになるのか、直行便利用すればいいべさ、
なんですが、そのあとのスケジュールの関係で車移動の方が便利。
っていうか、10日には青森で取材が入っている、
青森以降、しばらくは東北滞在、というような日程なんですね。
ということから、仙台の空港に飛んで、秋田に向かうという
変則的な日程を組んでいます。やれやれ。日本は広いです。う~む。
で、きょうは秋田市で地元ビルダーのみなさんとお話しして参ります。
なんか、寒波を持ち込んだみたいで、(汗)
秋田県一帯ではちょうど、雪が降り始めてきています。
さて、ことしは暖冬で、このまま終わるのかどうか、
案外、このころから、寒波の逆襲があったりして・・・。
札幌でもほとんど雪が降ってこなかったのが、こちらでけっこうな雪。
みなさん、お気をつけください。

さて、さて、写真ではよくわかりにくいかなぁ、と思いつつ。
この写真は、先日、盛岡市で取材した住宅でのもの。
玄関先のアプローチからいろいろな床素材で引き込まれる家なのですが、
入ってみて、もう一回、ちょっと驚かされたんです。
というのは、玄関三和土(たたき)~要するに土間床ですね、
これに段差が付けられているんです。
聞いてみると、周囲との高さレベル差の関係でこうしたということなのですが、
まぁ、なるべく高低差を付けないというバリアフリーの考えとは
まるで、反対なんですけれど、これはこれで、
なかなかに面白い変化だなぁと、思った次第なんですね。
というのは、北国住宅の場合、雪や泥、雨といった自然条件が
いろいろに変化していく中で、足下の条件も変わる。
そういうケースで、この2段床レベルって、案外便利なものではないかと思うのです。
もちろん、そのためにわざわざ、っていうのはコストアップになるので
オススメできないと思いますが、敷地条件などによっては
使い用はあると思いました。
なんというか、結界が2ステップになることで、
心理的に、外部から内部への気持ちの切り替えに有用ではないかと。
清潔感というものを意識させる効用もありそうです。
何となく掃除がしやすそうな印象も覚えました。
入ってすぐなので、つまずくということも案外ないんだとか。
でも、欲を言えば、それをむしろ強調するように
タイルの色なんかも変えた方が、注意も喚起していいかも。

ということで、きょうは、住宅の小ネタでした。ではでは。
さぁ、プレゼンの最終準備、再チェックして、っと。
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プレゼンテーション

2007年03月06日 08時11分54秒 | Weblog

わたしは住宅の雑誌を編集するのが仕事。
そんなことで、住宅マーケットにかかわる多くのみなさんとの接点があり、
また、多くの事例を見たり、情報に関わります。
そんなことから、最近、よく話をして、と依頼を受けることがあります。
雑誌の宣伝にもなることであり、お役に立てるのであれば、と
引き受けるのですが、直前になってくるまでやはり
お話しする内容は、ギリギリまで、煮詰まってこないケースもあります。
とくに、まったく新規のテーマの場合には、
資料集め、テーマの肉付けなど、作業も膨らんで収拾がたいへん。

というようなことで、ソフトとしては
大好きな(笑)、Powerpointを使用するワケですが、
自慢じゃありませんが(笑)、これが、さっぱり、上達しないんですよね。
上達しないことに関しては、自信があります。(笑)
っていうようなギャグで、自虐したくなるくらいダメなんです。
カミさんも話を頼まれることがあり、
彼女はそれなりに勉強をしておりまして、
ひゅーんと、写真が回転して入ってくる、とか、
ズームインしてきて、キメで効果音を入れる、とか、研究しています。
それを横目にわたしのほうは、さっぱり、テクニックは進化を見せません。
まぁ、そういうのは、もはや、諦めています。
というか、ああいうのは、あんまり多用するとかえって見にくくなるのではないでしょうか?
自然な流れで、論旨に沿ったアクションならばいいけれど、
いかにも強調しました、みたいなのは、
まぁ、わたしのようなおじさんの話には似合わないかな、と。
って、要するに、そういう面は、お手上げって言うことですね。(笑)

今日もひたすら、シンプルな動作のスライドショーで、
退屈させないように、頑張りたいと思います。
直近は、明日7日、秋田で講演を依頼されております。
さてさて、最後の追い込みにかからねばなりません、ふ~~っと。
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座談会の司会

2007年03月05日 05時43分45秒 | Weblog

いま、リプランでは春に特別号としてマンションリフォーム特集を
発刊するのをはじめ、住宅リフォームに関して、
いろいろな提言をしていきたいと考え、準備しています。
新築戸建て住宅の工事という、住宅業界の基本マーケットが
少子高齢化時代を迎えて、先行き不透明になる中、
この住宅リフォームのマーケット開発、魅力的な市場環境の創出は
社会的にも大変、有意義なのではないかと考えているのです。

って、いうような一連の仕事を進行させていまして、
その他、諸々なこともあって、なかなか、ゆっくりした休日とは参りません。
で、たまたま、進行中のリプラン次号の記事原稿をチェックしていたら
汗の噴き出してくる思いが襲って参りました。
写真は、今回の号で掲載される、ある座談会の様子。
座談会の司会って、けっこう、きついものがあるんですね。
全体の話の内容を把握して、着地点についてもおおまかな目鼻を認識して、
それで、参加のみなさんの立場や、意見を引き出すようにもっていく。
それも、ある程度は配慮を考えながら、全体のバランスを考えていく・・・、
っていう、いま、思い出しても汗が出るような仕事なんです。
まぁ、以前も何回か、ほかの仕事で、やったこともあるので、お鉢がまわってきたんですが。
通常の会話とは違って、ロジック脳がフル回転するみたいな
ヘビー級感が、ありまして・・・。
インタビュー記事って、いつも凄いなぁと感心しているんですね。
そういう意味では、黒柳徹子さんって、すごい才能だなと常々、尊敬しております。(笑)
でも、おかげさまで、参加していただいたみなさんの暖かい心遣い、
記事をまとめてくれたみなさんの努力など、司会者はあまり関係なく(笑)、
そこそこの記事には仕上がっていまして、ほっと、ひと安心。

わたしのカミさんは、アナウンサー志望だったんで、
彼女の方が、こういうの適任ではあるんですが、
まぁ、雑誌作っていく、トップやっている以上は、逃げてもおられませんね。
写真の中に映し出された自分の表情と、
そのとき感じていたプレッシャーのギャップに、
内心、ものすごくびっくりしている実感を味わっております。
案外、冷や汗が写っていやしないか、思わず目をこらしてしまった次第です(笑)。
もうすぐ、発売になりますので、って、25日だから、
あと、3週間ほどですね。いまは、原稿チェック真っ盛り。
がんばらねば、ふ~~っ、という状況でございます。
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宮廷人の食事

2007年03月04日 07時24分44秒 | Weblog

こういう種類の興味って、なんなんでしょうね(笑)。
歴史が好きって言うのは、たくさんの人がそうだと思うんですが、
わたしの場合、なんとかして生活ぶりの再現、というような欲求が抑えられません。
結局、人間は多くの食品を食べて生きてきたし、
生きていることを実感できるのも、食事の楽しみがあればこそだろうと思うのです。
権力に近づきたい、という欲求の根源に
人も羨むような食事を思いっきり楽しみたい、って、
こういう単純なリビドーが存在しているのも明らかだと思うんです。
まぁ、単純に、何食ってやがったんだ、貴族とか高級官僚って連中は、っていうことですね(笑)。
現代でも、最高学府をめでたく卒業され、
最高の官職を得て、そのうち勲章も勲1等、とか勲2等とか、
ただ、選んだ職業が官僚と言うことだけで、一般人よりも
はるかに優遇されるような人生を歩むのが当然と心得ているような人は
残念ながら、たっくさん存在していますね。
まぁ、権力の甘い蜜、っていうことなのでしょうか。
たぶん、先祖をさかのぼっても、そういうこととは縁がなかったに違いない
凡下の家系のものとしては、
うらみやっかみで、人生を過ごしていくしかないのでしょう。
って、どうも、食べ物のことになると、恨みは深くなる(笑)。

写真は、奈良朝の頃の貴人の食事を再現したものだそうです。
先般紹介した、胆沢の博物館で発見したものです。
酒はにごり酒ですね、右上の容器から右下の容器に入れて飲む。
手前側には左側から順に、おこわごはん、玄米酢、塩などが並んでいます。
魚は鮎の塩焼きだそうです。その右にあるのは
牛乳を煮詰めたチーズ状のものなんだとか。
心太と書いてあるのが、左端真ん中の料理で、海草を溶かして
固めたという手の込んだ料理。醤酢で食べる、となっている。
左上にあるのは、果物のデザートのようで、
胡桃、ナッツ、生クリ、カヤの実。
右下には、あわびのウニ和え、なんていう珍味もある。
まぁ、きっと毎日こんな豪華メニューと言うことはないでしょうけれど、
租・庸・調、っていう民衆からの搾取で、こういう食が成り立っていたそうです。
わたしのブログではB級グルメが精一杯ですが、
なんとも、山海の珍味のてんこ盛り状態ですな。

あぁ、やっぱりくやしいなぁ(笑)。
いっぺん、こんな料理食べてみたい衝動には駆られますね。
あ、朝ご飯、そろそろ作らなきゃ、ゆったりした休日の朝食、さてなんにしようかな、っと。
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ことしも面白そう、北海道日本ハムファイターズ!

2007年03月03日 05時08分56秒 | Weblog


イキなはからいというか、巡り合わせというか、
北海道日本ハムファイターズの本拠地オープン戦第1戦が
木曜日に行われ、小笠原を巡って因縁の対ジャイアンツ戦でした。
いいですよね、こういうの。プロらしい因縁を含んでの戦い。
悲喜こもごも、いろいろな色合いがあり、
それを超えて、プロらしい攻守で結果が生み出され、
そこからまた、ワクワクするようなストーリーが生まれていく・・・。
そういう楽しみがこれから生まれてくるのだ、と実感できました。

ほんとうは札幌ドームに行きたかったくらいなんですけど、
平日のナイターでは、坊主を連れても行きにくいし、
そのうえ、仕事はいろいろに詰まっていてスケジュールは一杯。
やむなく、GAORAの中継を坊主に録画、頼んでおりました。
帰宅後、さっそく小笠原とダルビッシュの対戦をウォッチ。
いいですね、ダルビッシュ! 気合い満天のストレート目一杯、投げ込んでいました。
こういう、本格派の力投って、やはり野球の最高の醍醐味。
いま、日本のプロでも最高のレベルまでダルビッシュの直球は来ていると思います。
松坂がアメリカに行っちゃって、それを継いでいくような投手が
わがファイターズにいて、これから少なくともFA到達までの数年間、
札幌を主戦場として、かれに投げ続けてもらえるんですよ。
古くは、村山の直球とか、ありましたけど、
やはり本格右腕エースの力投って、胸がすく感じがいたします。
がんばれ、ダルビッシュ!
なわけですが、まぁ、やはり、小笠原。
報道によると、ダルビッシュの直球勝負に「うれしかった」とコメントしていましたね。
それと、試合前、選手発表では、敵なんだけど
「3番・サード・オガサワラ」っていうアナウンスで、万雷の拍手だったんだとか。
札幌ドームで小笠原が、敵として現れたとき、
どういうふうに迎えるのか、みんな複雑だったんだけど、
「北海道のファンはあたたかい」っていう記事の結果になったようですね。
でも、試合が進展して、八木投手が小笠原第3打席で対戦して、
みごとに三振にしとめたときには、これを上回る万雷の大拍手。
これもいい! そうなんです、わたしたちはファイターズのファンなんです!
小笠原であれなんであれ、歯向かう敵は徹底的にやっつけてやるんです(笑)!

でも、やっぱりスポーツはいいですね。
いろいろなわだかまりなんかも、お互いの全力プレーの応酬で
きれいさっぱりしていく、さわやかさがすごく魅力的です。
ということで、まぁ、小笠原君、グラウンド上で北海道のファンと、
ハッキリしたかたちで決別の儀式をしていなかったのが、
今回のことし札幌ドーム初ゲームで、シーズンが始まる前に
きっちりとスポーツマンらしいかたちであいさつができたんではないかと思います。
そういう意味で、こういうスケジュールを組んだフロントに拍手ですね。
けじめの付け方もプロらしくて、大変よかったんではないでしょうか。

さて、小笠原・新庄が抜けたんですが、
でも、それを感じさせない、というか、若い選手たちが必死のサバイバル競争を
早くも開幕前から見せてくれていて、いい傾向だなぁと思っています。
若い選手たちが明日を夢見て
無心な上昇志向をグランドにぶつける。それがチームに活力を生む。
お金はないけれど、ないなりに知恵を絞り、
汗を掻いて、がんばって、ことしも勝利を目指す、ってところでしょうか。
お金もあって。小笠原も加入して、いい選手集め放題の
一極大集中、大繁栄、首都圏フランチャイズチームに、
負けるな! 北海道日本ハムファイターズ!
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根曲がり梁

2007年03月02日 05時24分33秒 | Weblog

和風建築の魅力のなかで、木組みの迫力があると思います。
ごつごつとした風合い豊かな自然木が、力強く組み合わされているさまは
まさに「構造」という実感を伴って肌身に伝わってくるもの。
よく、男性の施主さんが、自分の家の構造を見ていてわくわくし、
だんだん、内装仕上げの段階になってくると、気持ちがしぼんでくる、
というようなお話を聞くことがあります。
それって、こういう男性的な、構造の迫力が感じさせる部分なのかなと思いますね。
さて、写真は会津の家の3弾です。
メインの居室のリビングダイニングの豪快な柱・梁の空間です。
ここは平屋なのですが、天井を張らず、構造をそのまま表して、
屋根なりの空間一杯に力強く表現されています。
梁は、端部が曲がっている材料を使っています。
聞いたら、地元の山から使えそうな自然木を選んできて、
その根の曲がり具合を計算しながら、こうして利用しているのだそうです。
写真ではそのウチの2本ほどが見えていますが、合計で3本くらいありました。
古民家などでは、こういう自然木の特性を活かした木組みが
よく見られる、というか、きちんと製材することのほうが難しかったのですから、
大工仕事の、現場対応力として必然的に
こういう曲がった素材を活かす技術が生まれてきたのでしょうね。
しかし、今日のようにプレカットばかりになってくると、こういう技術の延命は難しい。
やはりこの家では、現場で墨付けして木組みの仕口といわれる断面まで
臨機応変に考えて、組み上げていくのだそうです。

まさに、人間が作った、という手業が伝わってくる、
その息づかいのようなものまでが感じられてきます。
それも、自然木の持つ風合い、そのかたちを尊重して仕上げるのです。
考えてみれば、こういう手仕事こそ、もっとも贅沢なものなのかも知れません。
職人、っていうことば、司馬遼太郎さんが
なんて素敵な響きを持った日本語だろうと、書いていたことがありましたが、
こういう空間にたたずんでいると、そんな感慨が迫ってくるものがあります。
職人たちの手業が生み出す、自然木が織りなす空間デザイン。

なんとも、和のすばらしさが伝わってくる住宅でした。
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