東北で一円を対象とした住宅雑誌をはじめて4年。
東北って、各県ごとの商圏が明確で、県をまたいで仕事をする
というようなケースもきわめて珍しい、という声を聞くことが多くありました。
それがだんだん、商圏の拡大化が進行しているのか、
青森県南部、八戸や十和田などの地域で建てられたモデルハウスに
仙台地区から、多くのみなさんが訪れる、というようなことが起こりました。
リプラン東北版誌面で紹介している、この地域のツーバーフォー住宅ビルダーの
斬新なデザインが、新鮮な驚きを持って受け入れられていたようです。
そんなことから、相次いで、この地域から
仙台に進出するビルダーさんの動きが続いています。
写真は、モダンデザインとして、多くの支持を集めているビルドライフさんの
仙台の北の富谷大清水地区のジャスコ裏手にある、最新モデルハウス。
仙台地域って、保守的なのか、デザインで言えば、
圧倒的に寄棟の屋根が多くて、やや軽快感に欠けるようなデザインが主流。
内部の間取りについても、伝統的なスタイルに忠実というか、
提案力に、やや思い切りが少ないような印象があります。
そういう意味では、北海道・さっぽろなどのように
デザインは地域の建築家やビルダーの方が斬新で、
ハウスメーカーはひたすらクレームの出ないデザインを行っている。
というようなマーケット状況とは、だいぶん違いがあるなと、感じられます。
仙台では一般のみなさんは、外部も内部も、デザイン性はむしろ
大手ハウスメーカーの住宅の方が、いいと思われていると感じます。
そしてそうした全国ハウスメーカー住宅は少し高級イメージで売っていて、
地元ビルダーさんは、そういうデザイン性勝負は、ハナっから諦めて、
ひたすら、「同じようなデザインなら、価格的にお得ですよ」
というスタンスで、ユーザーに訴求している感じが強い。
このあたり、わたしの印象なので、独断的かも知れません。
もちろん、すぐれたデザインの地元ビルダーも多くはありますが、
全体的な印象という意味ですので、誤解ないようにお願いいたします。(笑)
そんななかに、どっちかというと、北海道スタイルの
モダンデザインスタイルに近い感覚の住宅提案をビルドライフさんは、持ち込んできたワケ。
聞いてみたら、こういう無落雪の屋根を見て
地元ビルダーさんからの第1印象として、「雨はどうなんだか?」
というような声が聞こえてきたんだとか。
まぁ、そのようなポイントはきびしい気候条件の中で
技術的に十分クリアしてきているのだけれど、
仙台地元の建築業界の常識の中では、これだけでも驚きがあるそうです。
こういうシャープなキュービックスタイルで、性能的にも
高断熱高気密、耐久性もいい、というのが信じられないということ。
そんなこんなで、わかりやすい現物モデルによる仙台への
本格的な北方型モダンデザインとその住宅性能の登場であり、
地域のみなさんが、どんな感想で受け入れられるのか、
たいへん興味を持って推移を見させていただいている、というところなのです。
外観だけ、写真掲載しましたが、内部デザインの方が
はるかに面白いのがビルドライフさんなので、
仙台のみなさん、大いにご覧いただきたいものだと思っています。
某社のように、しつこく営業勧誘するということは
人員スタッフも少なく(笑)、けっしてありえません、ということです。ご安心を(笑)。