この新作は映像版で見るべきである。2016年7月7日と8日に世界遺産となっているローマ時代の石造りの歴史的建造物「ポンペイ円形闘技場」で行なわれたこのライヴは大スペクタクル映像作品である。新旧ピンク・フロイドナンバー、ギルモアのソロ作品がバランス良く選曲されていて、その演奏はとても安定している。その中で見られるステージ上の円形スクリーンでのバリライト、あるいは会場中に走る多色のレーザーなどの照明効果は、かつての新生ピンク・フロイドp.u.l.s.e.ステージを彷彿させながらも、石造りの歴史的建造物全体がイルミネーション化し、久しぶりに画面に釘付けとなってしまった。
ふと見ると、一人のキーボード奏者はグレッグ・フリィンゲインズではないか!マイケル・ジャクソンやTOTOのサポートなどで超有名な彼がギルモアのライブステージに立っているとはとても意外だったが、フロイド往年の名曲も見事に演奏している。そしてギルモア本人も長年の愛器であるブラック・ストラトキャスターに加えて、スティール・ギター、55年製の見た目が年期の入ったフェンダー・エスクワィアー、ギブソンのアコギ、ナイロンギターなどを駆使し、往年のギターサウンドを奏でている。5.1chサラウンドとしては、ライヴらしい広がりのある空間処理をしていて、時々入るダイアログは完全にリア音声。
今回バックコーラス3名のうち一人が男性で「虚空のスキャット」では今までにない男声スキャットが聞かれたのも斬新だ。圧巻は終盤のRUN LIKE HELLからTIME~COMFORTABLY NUMBで、ここで会場が一体化した光の演出には「狂気(喜)」すること間違いなし。
ピンク・フロイドとして同じ場所で演奏したのが45年前。今回このような歴史的遺産の中で聴衆を集めライヴを行うことには多くの課題があっただろうと思うが、この場所で新たな歴史を刻む見事な演奏となった。やはり、この新作は映像版で見るべきである。
ふと見ると、一人のキーボード奏者はグレッグ・フリィンゲインズではないか!マイケル・ジャクソンやTOTOのサポートなどで超有名な彼がギルモアのライブステージに立っているとはとても意外だったが、フロイド往年の名曲も見事に演奏している。そしてギルモア本人も長年の愛器であるブラック・ストラトキャスターに加えて、スティール・ギター、55年製の見た目が年期の入ったフェンダー・エスクワィアー、ギブソンのアコギ、ナイロンギターなどを駆使し、往年のギターサウンドを奏でている。5.1chサラウンドとしては、ライヴらしい広がりのある空間処理をしていて、時々入るダイアログは完全にリア音声。
今回バックコーラス3名のうち一人が男性で「虚空のスキャット」では今までにない男声スキャットが聞かれたのも斬新だ。圧巻は終盤のRUN LIKE HELLからTIME~COMFORTABLY NUMBで、ここで会場が一体化した光の演出には「狂気(喜)」すること間違いなし。
ピンク・フロイドとして同じ場所で演奏したのが45年前。今回このような歴史的遺産の中で聴衆を集めライヴを行うことには多くの課題があっただろうと思うが、この場所で新たな歴史を刻む見事な演奏となった。やはり、この新作は映像版で見るべきである。