小学生の頃、シングル盤として初めて買ったのはキング・トーンズ「グッドナイト・ベイビー」。当時、歌謡曲全盛で他にも好きな曲はたくさんあったのに、なぜこの曲を買ったのか、自分でも覚えていない。手元には残っている。
レコード以前は、子ども向けアニメ番組等をパッケージ化したソノシートというのがあって、それは時々親に買ってもらった。当然ビデオなどはないし、カセットテープの普及前の時代だったので、ソノシートが手元でテレビ番組の音声を再生できる唯一の手段だった。これも全てではないが手元に残っている。お気に入りは「ビッグX」や「スーパー・ジェッター」だった。でも「エイトマン」や「鉄人28号」もあったはずなのに残念ながら紛失している。最近だとオークションで手に入れることも可能だろうが、自分の思い出を買うことはできない。
さて、私が初めて買ったLPレコードは、中学生の頃の話だが、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」であった。このアルバムは当時すでに大ヒットしていた。その時点で世界中で何百万枚も売れていたらしい。当然、シングルも出す度にヒット。ラジオのヒットチャート・リクエスト番組では繰り返しかかっていた。「ボクサー」「コンドルは飛んでいく」「いとしのセシリア」、「バイバイ・ラブ」そして「明日に架ける橋」。どれも良い曲である。
当時、同級生がいち早くビートルズに目覚め、アルバムを買い始めていた。私もビートルズの良さを知り始めてはいたが、彼への対抗心から、じゃ俺はS&Gを集めるよ、となった記憶がある。結局、集めるほど資金はなかったので、買ったのはこれ1枚きりだったのだが。
そんな妙な経緯で購入したこのアルバムだが、オリジナル盤はシングル・ジャケットだと思うが、CBSソニーによる日本盤はダブル・ジャケットで、見開きの内側に中村とうよう氏の解説と歌詞の和訳が掲載されていた。ポール・サイモンの素晴らしいギター演奏、アート・ガーファンクルとのハーモニー、歌の良さ、そして丁寧な音作り。当時のよしだたくろうや井上陽水の活躍もそうだったが、ちょっとでもギターを弾いている少年に、自分でも曲をつくろうという行為に自然と導いてくれる1枚であった。
ポール・サイモンは、アルバムのA面B面のそれぞれ1曲目を重視し、そこに重要な曲を置いたという。この場合は、A1「明日に架ける橋」、B1「ボクサー」である。確かにそうだ。「明日に…」は今でもカバーされるほどの名曲になっているし、「ボクサー」は、当時24チャンネルの録音機1台では足りず、2台の器機を手作業でシンクロさせ、後半の荘厳なコーラスをオーバーダブした(それも教会などに持ち込んで)という大変手の込んだ作品である。(この方針はCDが主流化してからはどうなったのだろう?)その他の曲も、アレンジ的にスカやレゲエを取り入れたり、古き良きポップス的「バイ・バイ・ラブ」のカバー、美しいフォーク・バラードなど多彩。中でも私はボサノバ・テイストの「フランク・ロイド・ライトに捧ぐ歌」が大好きで、このギター演奏は今現在も私の課題曲の一つである。
それにしても、本当にサイモンはギターがうまい。とても真似のできる状況ではないが、唯一「スカボロー・フェア」だけは過去に何とかなったはず。さあ、ギターを持ち出し、思い出してみようか。
レコード以前は、子ども向けアニメ番組等をパッケージ化したソノシートというのがあって、それは時々親に買ってもらった。当然ビデオなどはないし、カセットテープの普及前の時代だったので、ソノシートが手元でテレビ番組の音声を再生できる唯一の手段だった。これも全てではないが手元に残っている。お気に入りは「ビッグX」や「スーパー・ジェッター」だった。でも「エイトマン」や「鉄人28号」もあったはずなのに残念ながら紛失している。最近だとオークションで手に入れることも可能だろうが、自分の思い出を買うことはできない。
さて、私が初めて買ったLPレコードは、中学生の頃の話だが、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」であった。このアルバムは当時すでに大ヒットしていた。その時点で世界中で何百万枚も売れていたらしい。当然、シングルも出す度にヒット。ラジオのヒットチャート・リクエスト番組では繰り返しかかっていた。「ボクサー」「コンドルは飛んでいく」「いとしのセシリア」、「バイバイ・ラブ」そして「明日に架ける橋」。どれも良い曲である。
当時、同級生がいち早くビートルズに目覚め、アルバムを買い始めていた。私もビートルズの良さを知り始めてはいたが、彼への対抗心から、じゃ俺はS&Gを集めるよ、となった記憶がある。結局、集めるほど資金はなかったので、買ったのはこれ1枚きりだったのだが。
そんな妙な経緯で購入したこのアルバムだが、オリジナル盤はシングル・ジャケットだと思うが、CBSソニーによる日本盤はダブル・ジャケットで、見開きの内側に中村とうよう氏の解説と歌詞の和訳が掲載されていた。ポール・サイモンの素晴らしいギター演奏、アート・ガーファンクルとのハーモニー、歌の良さ、そして丁寧な音作り。当時のよしだたくろうや井上陽水の活躍もそうだったが、ちょっとでもギターを弾いている少年に、自分でも曲をつくろうという行為に自然と導いてくれる1枚であった。
ポール・サイモンは、アルバムのA面B面のそれぞれ1曲目を重視し、そこに重要な曲を置いたという。この場合は、A1「明日に架ける橋」、B1「ボクサー」である。確かにそうだ。「明日に…」は今でもカバーされるほどの名曲になっているし、「ボクサー」は、当時24チャンネルの録音機1台では足りず、2台の器機を手作業でシンクロさせ、後半の荘厳なコーラスをオーバーダブした(それも教会などに持ち込んで)という大変手の込んだ作品である。(この方針はCDが主流化してからはどうなったのだろう?)その他の曲も、アレンジ的にスカやレゲエを取り入れたり、古き良きポップス的「バイ・バイ・ラブ」のカバー、美しいフォーク・バラードなど多彩。中でも私はボサノバ・テイストの「フランク・ロイド・ライトに捧ぐ歌」が大好きで、このギター演奏は今現在も私の課題曲の一つである。
それにしても、本当にサイモンはギターがうまい。とても真似のできる状況ではないが、唯一「スカボロー・フェア」だけは過去に何とかなったはず。さあ、ギターを持ち出し、思い出してみようか。