上砂理佳のうぐいす日記

巨匠漫画家、楳図かずおさん逝去。あべのハルカスで私も見た「楳図展」は金沢21世紀美術館で9月に開催されていました★

ロミオ・疾走

2007-12-08 | 07-08 コンペとショー
(FSの日の座席は、SPと同じ南ジャッジ側3列目。東寄りでリンクのコーナーに近い位置。ストレートラインが始まる所です)
キャリエール君の点数を待つ間、リンクでは大ちゃんがポーンと2Aを跳んでいます。昨日と同じ光景。
でも、今日は 靴紐を結び直してないよ^^;
よしよし…私も何故か、昨日よりは落ち着いている。
もしかして、安定してたキャリエール君より下にいくのかもしれない。
上にいくのかもしれない。今日ほど「読めない」日は無い。
もう、なんすか。
「何があっても側にいるわよ」の、歌子先生の心境です(笑)。
毎度毎度パーフェクトでいろ!とは言わないわ。思い切っていこ。
オペラグラスで見たら、大ちゃんの左手を歌子先生が握ってる。去年と同じだー。去年と違う点は、右手をモロゾフが握っているところ。SPの時はね。もう、下向き加減の大ちゃんを、モロゾフが下から覗き込むようにして「大丈夫だから!大丈夫だから!」ってなだめすかしてる様に見えたんですね。
でも、FSの時はアッサリと「行くよ」「行っといで」みたいな感じ。それは何やら吉兆にも思えました。


冒頭の4回転は助走にややスピードが無いかしら…慎重だよ~。
一瞬「やばい!?」と思ったら転倒。
すかさず「頑張れ!」の拍手が。日本のお客さんは優しい。私も「頑張れ!」コールだ。でも次の3Fは高く綺麗!(私も、ここは4Tでなく3Fにしておいて正解だったと思います)。
次の3Aが重要です…昨日の失敗を払拭出来るか!?と思ったら「生クリーム(!)」が来たので、ひと安心(笑)。サーキュラーは「全開っ!」では無いものの、戦いの踊りを織り込みながら、大きな円を描きます。この辺、まだ少し緊張が残るか。
スローパートがね~~~~綺麗やもん~~~~~
なはは…ぶっちゃけ、殆どこのスローパートの為にのみ、ジャッジ正面側の席を頑張った(笑)。それ程見たかったんだもんー。
いつまでも浸らせてくれーと思いきや、次は最大の難関、後半一発目の3Aコンボ。曲が盛り上がる所で3A+2T+2L!綺麗に入ったー!歓声が上がる。私は「肩の荷が降りた」状態に。
あとはもう、4つのジャンプは「いつも通りに丁寧に」。昨年よりずっと安定感があります。
もうストレートライン!もう大丈夫!!!(とTVでは叫んでいるだろう)
東ショートサイドのお客さんが叫んでくれてるので、私も便乗して(笑)「がんばれー!」と叫びます。膝からオペラグラスがブッ飛んでます。昨年は指輪の石がブッ飛びました。つくづくと、前のお客さん、すんまへん。

05年開幕戦スケートアメリカ。
FS「ラフマニノフ・ピアノ協奏曲」後半の「あのノリ」。
あの疾走感。あれと同じだ!同じ!「大ちゃん真骨頂」の時の感覚だ。
観客が「乗せ」なくても、勝手にグングン疾走していく。曲の悲劇的な美しい盛り上がりと、滑りがぴったり一致してる時。こうなった時の大ちゃんは、もう「恐いモンは何にも無いっ!」なんだ。
疾走する余り、最後スピンは曲を飛び越しちゃってるんだけど(笑)、やんやの大喝采で私も周りの人も立つ立つ。バナーを振りながら涙が出てくる。
お隣のNさんは無言だけど大丈夫だろうか…死んでないだろな。GP大会初観戦で、こんなん体験出来たの、すっごい幸せだよー。
会場が「ムワーッ」と濃密な空気になってる。なかなか皆、座らない。

今日は私が後ろからグイグイ押さなくても、大ちゃんは後半、勝手に氷の上を飛んでいきました。それに「立たせ」なくとも、自力でジャンプ立ちました(当たり前だ・笑)。積み上げてきたものの「底力」を感じました。ヒシヒシと。4回転、失敗したの忘れてたー。
世界に、強いスケーター、上手いスケーター、表現に長けたスケーター…は一杯いるけれど、この「疾走感」だけは誰にも負けない。大ちゃんだけの魅力だと改めて思いました。
そう。なんたって私は、
「滑るように滑る高橋君」を好きになったのですから
コメント (2)
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“まっ”紫

2007-12-08 | 07-08 コンペとショー
第二グループ。
フェンス際で「リンクには、オレ様が一番に出るんだい!」と先頭に立つのは、スラリと背の高いドブリンです。赤と黒でキラキラ目立つ。首がシューッと長いんだよね。流石は「ロシア綺麗どころ」のオーラあり。
あれー大ちゃんは?居た居た。ドブリンの後ろに「紫な人」が~!
これが噂の紫…私は会場で初めて認識しましたが、この「紫」って「真正・紫」なのよ。「真っ赤」「真っ青」「真っ黒」…ていう時の「真っ」。「真っ紫」です。
印刷ではこの色出ないんだよね。納得したわ。
この日の会場では、数々の「紫をあしらった方々」をお見かけしましたが、なんか嬉しかった(笑)。私は結局、薄いラベンダー色のマフラーしかなかったの。でも、お友達はこの「真っ紫」のストールやらワンピやらで、見事にキメていたのですよ。すごいすごい。負けたな、うぐいす(^^;)。

ドブリン、南里君、大ちゃん…と次々に選手が出てきて、トラ君は最後に登場。青と浅葱色の中国服に、明るい金髪が映えます。衣装、似合ってます!ジャンプも調子良さげで全く危なげがない。3アクセルを入念に確認。ベルナー、既にTOP選手のオーラあるよ~。東京ワールドでは余り感じなかったけど。GP初優勝(初メダル?)に王手がかかってるなんて、どんな心境なんでしょうね。
大ちゃんは3Lz、3F+3Tと順調。体の動きもフツーでスケートが良く滑ってます。3A、3A+2T+2Lが決まって「オオーッ!」と歓声が上がる。
「良かった…3Aは生クリームだ…^^;」と安心したのも束の間、次の3Aはステップアウト。
一周したら次は4回転なんだけど、混みあうリンクはなんか跳びにくそう。ちょっと助走にスピードが無いような…と思ったら、2回転で体を開いてしまい、激しく転倒。
ひええ~落ち着け落ち着け。モロゾフの所に行って相談。も1本やっとこ。
もう1本の4回転もややスピードが無い?これは良く回っていたけど、お手つき。
ここでウォームアップ終了。

去年のNHK杯も、アップではクワド失敗してたしね。でも本番は成功したものね。だから「なんとかなる」「なんとかなる」…自分に言い聞かせる私でしたが、不安の雲はまたモクモク。でも、上から見てたら昨日よりは大ちゃん、落ち着いてるように見えたなー。

 ドブリン、4回転決めた?大きな歓声が上がるけど、今回はサルコゥでなくトゥループなのかな。ドブリンは全選手中、一番上半身の姿勢が良くって、ジャンプの着氷ポーズがまた綺麗です。この「跳びましたよー!ほらー!」って派手なアピールは、ロシア若手に特有なのかも(笑)。
頑張ってるんだけど、やっぱりスピード感に欠けるかな。全体が大き~な流れにならないというか。アンドレイと同じく、「走って跳んで~」感が否めないのです。でも、個々のポジションはとても美しく、やっぱり「華」はありました。まあまあ良い出来で終わったけど、ミーシンコーチの表情は…^^;
南里君はSPが良かったので「大!期待!」でした。会場も盛り上がる。
滑り出しはとっても良かったんだけど…ポロポロとジャンプミスが続いて、中途半端になってしまった感じです。昨年と構成を少し変えてるのかな?見せ場のサーキュラーはなかなかのキレがありましたが。
でも、失敗した3Aを後半で跳び直したところは「男!」でしたよん。ストレートラインの直前だったから、一番スタミナ的に苦しいところ。転倒してすごーくダメージだったと思うのだけど、最後まで頑張りました。
ダビドフはいまいち、華に欠けてるなあ~(泣)。なんせ、キスクラで余りはしゃがない人なんで…年齢相応の落ち着きだろうか(笑)。所々、ジャンプが回転不足に見えました。でも、滑りはやはり上手いです。

アメリカ3番手の座を不動のものにしつつある…18歳キャリエールまで来て、もう次は大ちゃん。
キャリエールは「そこそこ」やってくるでしょう!の予想通り「そこそこ」やってくれました。大ブレイクも無いけど大自爆も無い、という「いつものキャリエール」です。手を上に上げて着氷する「タノ」ジャンプも一杯、目の前で見ました~可愛かった(笑)。あれは、女の子のワザって感じがする(笑)。
キスクラではにかむキャリエールは、アップになると八重歯がかわゆい。お隣のHさんと「なんかさ~。アメリカのハイスクールドラマに出てくる“学校の成績はいーけど、気の弱いイジメられっ子”みたいねえ(笑)」と、コソコソ。ごめんね。キャリエール君(^^;)。ちょっと、ティモシー・ゲーブルを思い出すなあ。
(つづく)
コメント
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