香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

降霊会の夜

2012-03-21 22:33:21 | 本のこと
浅田次郎さんの新刊 『降霊会の夜』

 謎めいた女の手引きで降霊の儀式に導かれた初老の男。
 死者と生者が語り合う禁忌に魅入られた男が魂の遍歴
 の末に見たものは……。至高の恋愛小説であり、一級
 の戦争文学であり、極めつきの現代怪異譚――。
 まさに浅田文学の真骨頂!


出た・・・この世界か・・・と覚悟して読みました
若い頃は、霊のお話というだけで、避けていましたが
今は、浅田次郎さん、宮部みゆきさん、京極夏彦さんの
ちょっと怖いお話には、「愛」があるので
ちょっとぞっとしながらも、読んでしまいます
それに、会いたい人たちがいる世界とも思えるようになったのかな

ゆうちゃんという初老の男の夢に出てくる女性が
ゆうちゃんの心の奥底にある後悔や懺悔の思いを晴らすために
亡くなった人、さまよう人の霊を呼び語り合う
戦争が終わって、高度成長期のまっただ中の東京で
小学校に入ったばかりのゆうちゃんと
時代に置いて行かれたような家族におこったこと
ゆうちゃんが忘れようとしても忘れられなかったこと
学生運動の最中、東京生まれでドライな学生生活を送る
ゆうちゃんや仲間たちの間に突然現れてしまった
同じ年ながらも苦労して働きながら勉強する百合子
ゆうちゃんが忘れれない百合子と、ゆうちゃんの仲間たち
ゆうちゃんが忘れてしまったと思っていたこと
2つの昔話が、時代背景と共に悲しく切なく胸に迫る
 だから人生は、「さよなら」の連続なんだ。その言葉を
 ないがしろにしたら、終わっているものも終わらずに、
 ずっと心が曵きずっていかなきゃならないだろう。

去年の1月に亡くなった友人が、
「さよならだけが人生だ」なんて言っていたこと、
思い出しちゃって、涙が出ました

今日は、予定があったので会社に休暇をもらっていたのです
久し振りに晴れたし、9時過ぎには気温もプラスになったので
北大まで走ってみました
往復5.4km、もうへとへと 慣れるまで時間かかりそう
それでも、やっぱり外を走るのは気持ちよいです
ジムは今月一杯で退会したので、今年は頑張って走り続けようっと

さて、『相棒 Season10』最終回を見ます
神部尊、ミッチー、好きだったんだけどなぁ