香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

回廊封鎖

2012-08-28 20:21:33 | 本のこと
佐々木譲さんの『回廊封鎖』

 巨大ビルの中で、悲劇の幕があがる!
 3つの殺人事件には共通点があった。被害者はみな大手消費者金融の
 元社員であること、処刑のような殺害方法…。久保田刑事は捜査する
 中で、意外な犯人像に迫る。事件の連鎖は止められるのか!?


犯人も手口も理由もわかっている殺人事件
犯人を救うかのように、動く刑事と、救われることを求めていない犯人
そして、本当の悪人の怯え、ガードするプロの冷徹さ
ドキドキしながら途中でなかなかやめられず、寝不足になりながらも
夢中になって読んだのですが、最後が切な過ぎるーーー

    

第147回直木賞を受賞した
  辻村美月さんの『鍵のない夢を見る』

雑誌「オール読物」で短編集の中の
 『芹葉大学の夢と殺人』だけ読みました
面白かったし、どんどんと読めるのだけど
どうしようもない男と女の話で、読後感はあまり・・・
辻村美月さんの小説は初めてで、
きっと、間違いはないんだろうなと思うので
文庫本になったら、全部読んでみようかな

書評もさらっと読んだのだけど
大体の選考委員の方々が辻村さんの小説をみとめている中で
渡辺淳一先生だけが、
今回は1本、芯の通った作品に欠け、受賞作なしが妥当と考えて
実際、そのとおりに決まりかけたのに、一選考委員が最後になって
態度を変えて、受賞作が決まったことが不満だ
という文章から初まり、ずっと文句を書いているのに
なんか、笑ってしまいました
大好きな宮部みゆきさんが、
原田マハさんの「楽園のカンヴァス」を大絶賛していたことが
とってもうれしかった
「楽園のカンヴァス」は大方認められ、今後の期待も大きいようでしたが
ストーリーがわかりにくい、稚拙など厳しい意見もありました
小説家の方の見る目って、厳しくってプロフェッショナルなんでしょうね

    

杉作さんの『猫なんかよんでもこない』

 ほんとうにあった、猫と男の物語。 ブアイソウな黒猫と
 暮らすことになった、プロボクサーのオレ。猫なんか大
 嫌いだったが、ボクシングの夢が断たれたあと、オレを
 頼ってくれたのは、このちっぽけな猫だけだった……。
 ブキヨウさにニヤニヤ、ゆるゆるなごんで、最後にホロ
 リ。深くしみいる、大人の実録猫マンガ。

紀伊國屋書店札幌本店でいちおし作品だったのです
マンガだし、猫だし、面白かったです