香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

東京プリズン

2013-01-13 22:02:03 | 本のこと
赤坂真理さんの『東京プリズン』

第66回毎日出版文化賞受賞
現代史の深部に挑んだ力作 松浦寿輝氏
 1980年、日本の中学を卒業してアメリカの小さな町の高校に留学した少女が、
 日本を「かつての敵国」と呼ぶ人々に囲まれつつ、「天皇の戦争責任」という
 厄介なテーマを論じることを強いられる。赤坂真理「東京プリズン」は、この
 小さな挿話から出発し、わが国の現代史の深部にまだなまなましく疼いている
 外傷体験に真っ向から立ち向かった、気宇壮大な力作である。
 孤立無援の少女が途方に暮れて故国に国際電話を掛けると、そこはいきなり
 2009年の日本で、電話に出るのはかつての母親の年齢になった自分自身なのだ。
 戦争責任の問題を曖昧にしたまま、バブルとその崩壊を経て、やがては大震災も
 起こる平成日本の現在までもが、この作品に取り込まれ、分厚い虚構の時空を
 形成している。
 文学は、しなやかで強靱な想像力によって、政治学や社会学の論文とはまったく
 違う形で「国家」を論じ、「歴史」を問題化しうるのだ。小説という形式が内に
 はらむ豊かな可能性をまざまざと示してくれた、近来稀な傑作長篇と思う。


えっとですね、この本を読むのに1週間以上かかりました
途中、ちょっと風邪気味で、読むペースも遅かったのもありますが
とにかく、この小説の世界に入るのが難しかった
最初はファンタジーなの?なんなの?と戸惑ってばかり
内容は,興味深いものなんだけれでも、
やっと慣れて来たと思うと、舞台が今と昔に行ったり来たり
頭の中の不思議な生き物というか人?が現れて来たりで
最後まで読まずにはいられなかったけれども、なんだかつらかったです

『東京プリズン』は単行本だったので、移動中にちょっとだけ読んでいた
文庫本は、初めて読む作家さんの短編小説だったのだけど
これもまた、えっと~、何、この話?という感じ
読みたい本はたくさんあるのだけど、新しい本はちょっと休憩して
久しぶりに、宮本輝さんの『道頓堀川』を読もうかなと思います
明日は休みだしね、ゆっくりと読書したりする休日もいいよね