香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

幕末まらそん侍

2014-08-14 21:05:02 | 本のこと
土橋章宏さんの
『幕末まらそん侍



黒船の来航により、風雲急を告げる幕末の世。
安政二年(1855年)安中(群馬県)藩主板倉勝明は、
藩士の心身鍛錬を目的として
安中城内より碓氷峠の熊野神社までの七里余り
(約30キロ)の中山道を走らせた。
これこそ日本におけるマラソンのはじめである。
ライバルとの対決に燃える男、
どさくさ紛れに脱藩を企てる男、
藩を揺るがす隠密男、
賭の対象にされた男、
命をかけた男。
涙と笑いのスポーツ時代小説!!


偶然、本屋さんで見つけた本です
まらそんの文字に惹かれて少し立ち読み
面白そうだなと思ってついつい購入

日本ではじめてのマラソンというけれど
ほとんどトレイルランみたいなコース
走っている様子も面白いけれど
藩士たちや藩主のやりとり、話が
とっても面白く、ちょっと笑ってしまう
何事も一生懸命頑張る人たちは
面白く頼もしく、救われる
衝動買い大成功の小説でした



今日はゆっくり長い時間走ろうと思い
朝8時半頃出発
琴似発寒川沿いをずっと上がっていく



朝早くから、釣りをしている人や
BBQをはじめている人たち
そして、やっぱり走っている人たちで
賑わっていました

その後、少し下って北1条通りから
藻岩山麓通り、円山公園、街中をくねくね
いつもの北大にたどり着きました



気温がそんなに高くなく
走りながら風も感じて走った21kmちょっと
帰ってからしばらく呆然としていました

春の庭

2014-08-13 20:58:01 | 本のこと
柴崎友香さんの『春の庭』



第151回 平成26年度上半期
芥川龍之介賞を受賞された作品

選評も含めて、文藝春秋9月号で読みました
作家の宮本輝さんが選考委員をしているのもあり
芥川賞は選評も含めて読むようにしていますが
どうも、今回は読み終える自信がないなと思って
読むのをやめてしまう作品も多い芥川賞です

『春の庭』は、単行本の帯に
宮本輝さんの推薦文が載っているのもあり
いつになく期待して読みました

柴崎友香さんの作品は初めて読みましたが、
小説の中の、香り、景色、時が心地よくて
読みやすく、小説の世界に入って読んでいました
途中で、語り部が突然変わる部分があって
これは、ちょっと戸惑いましたが
すぐに慣れて、読むことができました
もう少しお話を続けて欲しいと思う形で終わり
この小説のこれからを、ぼーっと考えたり
わたしは、この小説、好きです



今日から夏休みに入って
ちょっと寝坊したのですが
出かける前に、10kmラン
そんなに気温があがらず、気持ちよかった

お昼頃から、実家に帰る前に母と待ち合わせをして
ランチをして、少し散歩しましたが 風があって気持ちいい



道庁前の北3条広場は、三井ビルがもうすぐオープンしたら
にぎやかになりそうですね
サントリーハイボールガーデンはいつの間にか終わってました

地下歩行空間で滝上町のイベントをしていて
無料で、ハーブ石けん作りを体験させてもらえました



顔も洗える石けんだそうですが
いい香りなので、しばらく部屋においておこう

5日間の夏休み、旅行の計画もありませんが
お天気も良さそうなので、
多分、元気に走ったり飲んだり食べたり笑ったりして
あっという間に過ぎていくのかなと思っております


獅子頭と草子

2014-08-10 19:27:46 | 本のこと
楊逸(ヤン イー)さんの『獅子頭(シーズトォ)



中国人として、日本社会に身を置いたときの発見を、
コミカルで情感たっぷりに描く芥川賞作家。
最新作は、貧しい農民の家に生まれた張二順が主人公の長編小説だ。
 二順は雑技団に入り、中堅的存在になるのだが、
怪我をして舞台恐怖症になってしまう。
そこで、かつて上海で食べた巨大な肉団子
「獅子頭」の味を追究しようと料理人を目指すのだ。
美人の妻を迎え、娘も生まれ、幸せな生活は続くかに見えたのだが、
「名誉ある中日友好の使者」として日本に招かれ、料理を作ることになる。
 二順は、雑技で鍛えた体を持つ、善良で素直な男だ。
困難な状況下でも、全中国の党と人民の代表たらんと、
自らに懸命に言い聞かせる。
しかし誘惑された日本人女性との間に子供ができるとうろたえ、
中国では政治犯だと脅かされると離婚を決意するが……。
日中文化の間でたくましく生きる男と取りまく人々の人間喜劇だ。


先週の朝日新聞の書評を読んで、読んでみました
朝日新聞を購読しているのに、どうして気がつかなかったか
夕刊連載だったので、夕刊をとっていないのですよ

中国の無学な二順は、とことん無学だけど
流されていながらも懸命に生きているんだよね
どうして?もっと考えて!ちゃんと!と
少しイライラしながらも読んでいき
あまりにも自分の気持ちに正直で、愚かな二順を
このような形の小説にした作者・楊逸さんの気持ちも考えてしまう
生まれながらの考え方、風習は、
日本とはあまりにも違う中国だから
たくさんの誤解が生まれるのかもしれません
小説に出てくる料理は美味しそう
この小説は、中国から日本に来て生活をした
楊逸さんじゃなければ書けない小説なんでしょうね
文章はわかりやすく読みやすい本でした

玉川重機さんの『草子ブックガイド』



内海草子(うつみそうこ)は本を読むのが好きで好きでたまらない中学生。
いつも本を読んでいて、本の中の世界にひたっている。
内気で、他人と打ち解けるのが苦手な草子にとって、
古書・青永遠屋(おとわや)の店主は良き理解者。
読んだ本の感想を描いた草子の「ブックガイド」が、
店主を喜ばせ、
さらには周囲の人々に本を読むことの素晴らしさを伝える。
濃密な絵柄で、読書の魅力を最大限に表現する。


ブログ友であるホークさんのブログ
私的図書館で紹介されたコミックです
気になって気になって、古本屋さんとかブックオフネットなどを調べて
結局、iBooksで購入して読みました

どうして、こんなに本が好きなのか
大切な本に巡り合った時の気持ち
作者や、作中の人物に寄せていた熱い気持ちなど
言葉にしきれなかったことも
このコミックの中にぎっしり詰まっている感じ
作中で紹介される本もとても魅力的で
なんだか、感動して、涙が出そうになりながら読みました
もちろん、2巻、3巻も購入しましたので
ゆっくりと読みたいと思います



台風がこちら札幌にも近づいているようで
今日は夕方から雨です
昨日、暑い中を走って帰って来た近所で
目が覚めるようなきれいな花が咲いていました

先ほど紹介した『草子のガイドブック』を
教えてくれたホークさんはこのブログが縁で知り合った
顔も年齢も知らず、ただお互いのブログでやりとりする仲ですが
こうして、心に残る本を何冊も紹介してもらっている
不思議な縁の方です
@テルニストで知り合った方々も
こんなに気持ちが通じ合い、信じあえるんだと
たまにふと気がつき、ビックリする不思議な縁です
この頃は、走り始めたことで知り合えた方々とも
楽しい時間を過ごすことができて
わたしは、幸せだなと思うのです
そして、先週の金曜日
小学校1~3年生の時のクラスメート4人と会ってきました
1人が東京在住で、札幌の実家に帰省したことがきっかけで
声をかけてもらい、会ってきたのです
実は、その時のわたしたちの母親たちが
いまだに毎月1回、会っているのです
ママ友というやつですか・・・すごいですよね
母親たちの縁がなければ、
そう簡単に連絡を取り合えることもないよねと話し合っていました
会うと、他人からみたら中年のおじさんおばさんたちですが
「変わらないね~」と言い合い、心開く気安さがあります
出会いもあり、続く縁もあり、
色々と大変なこともある毎日だけど
こういう幸せがあるから、楽しいなとつくづく思うこの頃でした

鰻リリースTOUR2014

2014-08-08 00:58:39 | 好きな音
昨日の夜、中山うりさんのライブに行って来ました
うりさんを知って、好きになってから
ずっと札幌にライブに来てくれるのを待っていました
4年ぶりの北海道ということです

場所はS3W6
のmusica hall cafe


狸小路より1本南側の驚くほど古いビル
このあたりは、レトロな雰囲気のお店が多い

Opening actは、なかにしりくさん
札幌在住のアーティストで、初めて聴きました
その後、うりさん登場
ちっちゃくて、つるつるしていて、かわいい
コントラバス  南勇介さん
パーカッション 熊谷太輔さん
クラリネット  黒川紗恵子さん
そして、中山うりさんは
アコーディオン、ギター、トランペット、そしてボーカル

うりさんのアコーディオン

たくさんの曲を演奏してくれて
全部、知っている歌、好きな歌ということもあり
ノリノリで聴いてきました
あっという間の2時間弱
楽しかった~ 嬉しかった~
終わってから、アルバム『鰻』手ぬぐいを購入
5色くらいある中から、オレンジを選びました


うりさんと少しですがお話もできて
握手をしてくれました ホント可愛かった

終わって外に出ると、ジドジトの雨
一緒に行った友人と、狸小路の炭おやじで打ち上げ


10時過ぎていたのもあり
軽く1杯だけ健康酎ハイを飲んで
眠くなって帰ってきました
友人と、ライブの話をすることが出来たのもうれしかった
忘れられない日となりました

    

6月に、函館、洞爺湖に横浜の友人と旅行に行った時のこと
このブログにもあげましたが
歴女でもある友人が、色々と調べたことも含めて
ブログをアップしています
写真も、わたしと違って上手なので
とても楽しい記事になってますので、ご紹介
ルッカ*ルシカブログ

月は怒らない

2014-08-04 22:11:23 | 本のこと
垣根涼介さんの
『月は怒らない』



チンピラの梶原、大学生の弘樹、
警察官の和田。
何の接点もないように見える三人には
共通点があった。
それはある女の家に通っていることーーー。
市役所の戸籍係で働く恭子は
金にも物にも執着せず、
相手に何も期待しない。
そんな無機質で達観した女に、
男たちはなぜ心惹かれるのか。
女には、この世界の何が見えていたるか。
交差する思惑の中に浮かび上がる
ロクデナシたちの生き様を描いた長編小説。


いつもと違う本屋さんの平台にあって
なんとなく惹かれて手に取った本です
読み始めて、途中でやめることができなくなり
どうして、そんな風に達観していられるのかと
不安になってしまったり
心の弱さで、言わなくてもいいことを言い
それが大きな失敗に繋がっていく様子に
悲しく胸が痛みました

ヒトは所詮、他人の人生は背負えないーー。
突然,この文章が飛び込んできたとき
どっきりとして、胸をさされるような痛みに襲われました
恭子が、梶原が、和田が、幸せになりますように
自分なりに納得のできる人生を生きていて欲しいと
そして、自分もまた・・・・と
切に切に思ってしまっています

昨日、なんだか夜眠れずに
一気に読んでしまいました
今日は、ちゃんと寝よう

片眼の猿

2014-08-03 20:00:38 | 本のこと
道尾秀介さんの
『片眼の猿』



盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。
目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。
楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、
冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、
チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。
俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。
謎、そして……。
ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。


落ち着いて読書する気持ちになれないこの頃
でも、ちゃんと本を読む時間をとりたいこの頃
困った時の「道尾秀介」
裏切らない面白さ、心地好い裏切りの連続
これは、小説じゃないと味わえない面白さ
一気に読みました 楽しかった



昨日の朝日、5時前はまだ涼しかった
昨日も今日も暑い札幌でした
この暑さの中、ひとりで走る気力なく
radikoのプレミアム会員となっているので
オンタイムで聴くことができる
安住紳一郎の日曜天国の時間を
散歩の時間にして外に出ましたが、
暑くて、暑くて、風が少しあったのですが
じわ~っと汗が出て気持ち悪い感じ
近場のカフェで涼みながら読書タイム
用事をすませて、うちに戻っても
エアコンつけたり消したり
これが、体調を悪くする原因とはわかっているのですが
寒さよりも暑さに弱い道産子・・・

夏のジンラン

2014-08-02 22:46:54 | 走ること
今日は、30℃超え予報の中、
体調の不安も抱えながら待ち合わせ場所へ
北海道マラソン前の練習会?というより
走って、美味しいジンギスカン食べてビール飲もう会

南郷の湯に荷物を預けて、西岡方面に走りました
えっ?ここ走るんですか?というような河川敷
そして、ずっと続くゆるやかな上り坂
リーダー○ンさんは、坂道好き
札幌ドームの横を通って、中間地点の西岡公園に着いた時
ここで折返しと思ったら、公園の中を走る


西岡公園の中に入ったのは初めてでしたが
自然がいっぱいで,虫を取っている親子とかいて
ほのぼのとしたいい公園なんですね~


ここは、ホタルが出るそうです
見ていると涼しくなりそうな水流

休み休み走ってくれたので、
最後尾ですが、なんとかついていけた17km
自分ひとりでは、走れないような道を
ひとりでは、絶対にめげる気温の中
走ることが出来てよかった
途中、私設エイドをしてくれたじ○~さんの
冷たいお水とコーラは、本当にうれしかったです


帰り道、お風呂後にくるツキサップジンギスカンの周り
ほっとする風景

そして、ツキサップジンギスカン

美味しかった~ 飲んだ~

締めに八鉱学園まで行ってソフトクリーム

牛乳の味が濃くておいしい

気がつかないうちに、相当ヘロヘロとなっていて
うちに辿り着いて、シャワー浴びて
コテンと3時間、爆睡
楽しい、充実した1日でした

2014-08-01 21:02:17 | 本のこと
中村文則さんの『A』



風俗嬢の後をつける男、罪の快楽、
苦しみを交換する人々、
妖怪の村に迷い込んだ男、
決断を迫られる軍人、
彼女の死を忘れ小説を書き上げた作家・・・
中村文則、至極の最新作品集


時間をかけて
いや、時間がかかって読みました
難解、わけわかんない
共感なし、不思議な世界
短編で終わってしまうので
何もわからないうちに終わる
どうしたらいいのだろう・・・この気持ち



事務所のエアコンがとても近くの壁にあり
今週は、暑かった札幌なので
どうもエアコンの風に負けたようです
火曜日は帰宅ランと思ったのですが
異様に疲れて、早々に帰って来て
木曜日はかろうじて朝ラン
北大の中を気持ちよく走った時の青空です
でも、今日はもう、仕事中からヘトヘト
札幌に住んでいて何言ってんの
怒られそうですが、暑さには滅法弱いです
明日はエフランの人たちと夏の陣
16~17km位走ってジンギスカンを食べる予定
走れる気がしません・・・
ついていけるところまで行って帰ってこよう