日本にはかつて、「おぼっちゃまくん」というアニメ番組が放送されていた時期があった。
お下劣度では、「クレヨンしんちゃん」を越していた。
たしか土曜日の7時30分からテレビ朝日で放送されていたと記憶している。
家族でこの番組を観ていると突然父が不機嫌になった。
あまりにも下品だからだと言う。
『この物語は、御坊家999代当主、御坊茶魔の、華麗にて波乱なる、日々のドラマである』という冒頭のナレーションもすごいが、内容も過激だった。
「ぽっくん(おぼっちゃまくんの一人称)は歩く身代金」とか「リッチな挨拶、そう、ともだち〇こ」とか。
それはそれはハレンチかつ大胆な内容だった。
あんなにお金と下ネタを自由に表現したアニメが堂々と放送されていた時代があったことを、今となっては信じられない思いで回想する。
ときどき、あのアニメは幻だったんでは?と疑いたくなるぐらいだ。
小学校6年生のとき、異例のクラス換えがあった。
そのまま福田学級になることを切望していたのに、私は3組の京極学級に所属することになった。
6年生になっても相変わらず福田先生のクラスは屋上で給食を食べることを許可されたり、百人一首で遊んだり、学年でも一際目立つクラスに君臨していた。
あの高いテンションの毎日を恋しく思い、「帰りたい」とさえ願った。
私の通っていた小学校では七夕集会という催しがあった。
体育館に持ってきたクラス分の竹に、クラス対抗で飾り付けをし、その美しさを皆で評価し合うのである。
その他、全校生徒で歌や劇をしたりして、単調な小学校ライフを輝かせてくれるイベントだった。
七夕飾り…隣の福田学級は、おぼっちゃまくんの巨大ハリコを作るという噂が学年中に広まった。
福田学級に潜入し製作過程をスパイしてきたクラスメイトによると、全員が一丸となって巨大おぼっちゃまくんの製作をしているとのことらしい。
対抗してうちのクラスは「ノリダー」を作ることになった。
体育で使用する普通のボールに紙を貼り、ノリダーの顔を塗ろうという案が採択され、図工が得意な一部の人々によってことが進められていた。
相変わらず福田学級を恋しく思っていた私はノリダー製作には参加せず、巨大おぼっちゃまくん製作事業を羨ましく思っていた。
七夕集会当日。
我がクラスの面々には「惨敗」という文字が刻まれることになった。
巨大おぼっちゃまくんとボールサイズのノリダーとでは、規模が違いすぎたのである。
ほくそえむ福田学級の児童に、我々は向ける顔が無かった。
なんで、こんなこと思い出したんだろう。
そうだ!
明日はボーナス支給日。お金絡みのことになると、必ずおぼっちゃまくんを思い出すんである!
でも、もう大人だから、「ありがた○きん」とは声高に言えないよな…。
ちなみに、おぼっちゃまくんの月々のお小遣いは1,500万円らしいぶぁい…へけけ。
お下劣度では、「クレヨンしんちゃん」を越していた。
たしか土曜日の7時30分からテレビ朝日で放送されていたと記憶している。
家族でこの番組を観ていると突然父が不機嫌になった。
あまりにも下品だからだと言う。
『この物語は、御坊家999代当主、御坊茶魔の、華麗にて波乱なる、日々のドラマである』という冒頭のナレーションもすごいが、内容も過激だった。
「ぽっくん(おぼっちゃまくんの一人称)は歩く身代金」とか「リッチな挨拶、そう、ともだち〇こ」とか。
それはそれはハレンチかつ大胆な内容だった。
あんなにお金と下ネタを自由に表現したアニメが堂々と放送されていた時代があったことを、今となっては信じられない思いで回想する。
ときどき、あのアニメは幻だったんでは?と疑いたくなるぐらいだ。
小学校6年生のとき、異例のクラス換えがあった。
そのまま福田学級になることを切望していたのに、私は3組の京極学級に所属することになった。
6年生になっても相変わらず福田先生のクラスは屋上で給食を食べることを許可されたり、百人一首で遊んだり、学年でも一際目立つクラスに君臨していた。
あの高いテンションの毎日を恋しく思い、「帰りたい」とさえ願った。
私の通っていた小学校では七夕集会という催しがあった。
体育館に持ってきたクラス分の竹に、クラス対抗で飾り付けをし、その美しさを皆で評価し合うのである。
その他、全校生徒で歌や劇をしたりして、単調な小学校ライフを輝かせてくれるイベントだった。
七夕飾り…隣の福田学級は、おぼっちゃまくんの巨大ハリコを作るという噂が学年中に広まった。
福田学級に潜入し製作過程をスパイしてきたクラスメイトによると、全員が一丸となって巨大おぼっちゃまくんの製作をしているとのことらしい。
対抗してうちのクラスは「ノリダー」を作ることになった。
体育で使用する普通のボールに紙を貼り、ノリダーの顔を塗ろうという案が採択され、図工が得意な一部の人々によってことが進められていた。
相変わらず福田学級を恋しく思っていた私はノリダー製作には参加せず、巨大おぼっちゃまくん製作事業を羨ましく思っていた。
七夕集会当日。
我がクラスの面々には「惨敗」という文字が刻まれることになった。
巨大おぼっちゃまくんとボールサイズのノリダーとでは、規模が違いすぎたのである。
ほくそえむ福田学級の児童に、我々は向ける顔が無かった。
なんで、こんなこと思い出したんだろう。
そうだ!
明日はボーナス支給日。お金絡みのことになると、必ずおぼっちゃまくんを思い出すんである!
でも、もう大人だから、「ありがた○きん」とは声高に言えないよな…。
ちなみに、おぼっちゃまくんの月々のお小遣いは1,500万円らしいぶぁい…へけけ。